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[オピニオン]自動車部品の史上初の対日黒字

[オピニオン]自動車部品の史上初の対日黒字

Posted February. 04, 2015 07:14,   

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50年前の韓日国交正常化以降、韓国は慢性的な対日貿易赤字で苦しんできた。特に、部品・素材分野の赤字が深刻だった。地理的に近く、技術力の優れた日本から部品や素材を持ち込んできて組み立てた後、米国や中国などに輸出する三角貿易で、われわれが手にするものも多かった。しかし、対日赤字の急増はいつか解決しなければならない課題だった。部品・素材産業の克日は、個人的にも私が現場の経済記者や中堅幹部として働きながら、頻繁に扱ったテーマの一つだった。

◆韓国が昨年、自動車部品分野で史上初めて、対日黒字を記録した。黒字額は大きくないが、2010年までは年間10億ドルを超える赤字だったことを思えば、隔世の感がある。金容根(キム・ヨングン)自動車産業協会会長は、「自動車部品は長い間、韓日交易で韓国が脆弱な代表的品目であり、特に昨年は、『アベノミクス』による円安の時期だっただけに、象徴的な意味合いのほうがより大きい」と評した。

◆韓国自動車部品産業の躍進は、4年前の東日本大震災以降、日本の各部品メーカーが打撃を受けた上、韓国業界の技術競争力が大幅に向上したことによるものだ。グローバル市場で現代・起亜(ヒョンデ・ギア)車の存在感が高まり、同社が納入する韓国部品メーカー各社の知名度が一緒に高まったことも、肯定的な影響を及ぼした。大手企業と納入業者との関係は、片方が得をすれば、他方が損をする「ゼロサムゲーム」ではなく、共存・共栄の性格がより強いことが分かる。

◆韓国の部品や素材産業はこの10数年間、飛躍的に発展し、昨年は年間1000億ドルの貿易黒字を突破した。我が経済はさまざまな悪材料に直面したが、かつての組立産業中心の成長から、部品・素材産業中心の成長へと徐々に体質が改善されたことは注目に値する。この分野の企業の中には、地方を拠点とする「小さいが強い企業」も多く、地元経済への貢献度も大きい。ただ、全体の部品や素材産業の対日貿易収支は、赤字の幅は減ったものの、依然、黒字とは程遠い。自動車部品で可能性を示した対日貿易構造の改善が、ほかの分野にも拡大されることを期待したい。

権純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com