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[オピニオン]捨てられるペット

Posted January. 16, 2015 07:12,   

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あっ!またやられてしまった。出社しなければならないのに…。目で笑いながら、かわいいお尻を振り、尻尾まで振られては、騙されないはずがない。近づいていけばそっと避け、つかもうとすれば、またあっちの方に逃げながら、私の機嫌でも損ねるのではないかと顔色を伺うポロンイは、「私をつかんでみて」の達人だ。可愛くて手ごわい「駆け引き」が始まる。玩具を口にくわえてきては、綱引きでもしようとねだる。捨て犬になるところを2年前に我が家に連れて帰ってきた、上品なパピヨンの子犬だ。

◆ヒヨコやハムスター、亀、オウム、熱帯魚…。子供たちが連れて帰って来たペットが結構多い。ひょんなことから、白いマウスのようなハムスターを風呂に入れるのが私の役目になった。耳に水が入っては駄目といわれ、赤ちゃんでも扱うように洗い、ドライヤーで毛並みを乾かしながら、「何で、私が」と愚痴をこぼす。子犬は情緒的な交感が可能であり、レベルが違う。外に出かけても、1人で留守番をさせるのが気になって、足が速くなる。食事の際は、自分にも分けてほしいとねだるのを見ると、本当に「家族」になったと感じる。ところが、この子、私を自分と同じ序列だと思っている。ナンバー4か5ぐらいだと。

◆ボー・オバマ(2008年10月9日生まれ)、サニー・オバマ(2012年6月11日生まれ)。家族=バラク、ミシェル、マリア、サーシャ。趣味=芝生で走り回ること。好きな食べ物=トマト…。米ホワイトハウスのホームページには、「ファーストドッグ」2頭の情報が詳しく書かれている。公式写真まで出ており、普通の由緒高いワンちゃんらも、その前では尻尾を下げなければならない。大統領のペットが、国民の関心事になるほど欧米人のペットへの関心は格別だ。動物も、国籍によってはその人生が変わる。

◆ソウル市がペットを取り戻した持ち主に、救助費5万ウォンを支給することにした。年間1万頭に上る捨て犬の問題が深刻だからだ。ペットが病気にかかったり、高齢になったりすると、邪魔物扱いされやすい。健康保険が適用されず、治療費が相当負担になる。気が変わった持ち主たちよ、犬や猫を捨てる前に、一緒に分かち合った癒しの時間を振り返ってはどうだろうか。ペットとはパートナーだ。一生苦楽を共にするのがパートナーではないか。

韓起興(ハン・ギフン)論説委員 eligius@donga.com