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[オピニオン]北朝鮮の山林緑化と保守団体の品格

[オピニオン]北朝鮮の山林緑化と保守団体の品格

Posted December. 15, 2014 07:49,   

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「苦難の行軍、強行軍の時代に国の山林資源が減少した」。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が平壌(ピョンヤン)の中央養苗場を視察し、荒れ果てた山林の実態を心配したと、北朝鮮メディアが先月、報じた。餓死者が続出した1990年代、住民が食糧不足に陥り、段々畑を作って、燃料を手に入れるため、北方の山林が減少していった。最高指導者が「はげ山になった山林を放置してはおけない」と「山林復旧戦闘」を指示したのを見ると、どれほど深刻な状況かうかがえる。

◆国連食糧農業機関(FAO)は昨年、「毎年、平壌市の大きさ(約11万2000ヘクタール)または国際規格サッカー場13万個分の面積の山林が北朝鮮から消えている」と警告した。毎年ソウル市の面積分の木を植えても、北朝鮮の造林に50年以上かかるという見通しもある。住民が飢える状況で、木々が完全でいられるはずがない。1970年代、山林緑化が始まる前、韓国でありふれていたはげ山が今の北朝鮮の姿だ。

◆朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が最近、「小さい統一論」を取り上げた。南北の山林造成、種子交換など、直ちに実践可能な協力から始めようということだ。朴大統領は3月、ドイツ・ドレスデン構想でも、農業生産の不振と山林荒廃化で苦しむ北朝鮮を助けるとし、経験豊富は欧州のNGOの参加と国際機関の支援を求めた。北朝鮮は、構想は吸収統一を意図していると一蹴したが、山林緑化は理念と関係がない。

◆ソウル光化門(クァンファムン)の東亜(トンア)日報社屋前の大通りには、「木1株、青い韓半島」という文字が書かれた造形物がある。北朝鮮の植樹運動を広げる気候変動センターなどが立てたものだが、一部の保守団体が座り込みのテントを固定するひもを縛る手段として使っている。北朝鮮のはげ山を心配する人々への礼儀ではない。保守の品格を示さなければならない。華やかなクリスマスツリーではないが、光化門を行き来する市民がこの造形物に1度ぐらい関心を持ってほしい。荒れ果てた北朝鮮の山を放置することは後代に罪を犯すことだ。

韓起興(ハン・ギフン)論説委員 eligius@donga.com