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[オピニオン]朴鍱貞の暴言リーダーシップ

[オピニオン]朴鍱貞の暴言リーダーシップ

Posted December. 05, 2014 04:59,   

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女性指導者だからといって、女性的リーダーシップを備えているわけではない。イスラエル初首相を歴任したゴルダ・メイアは、フェミニストを「ブラジャーしか燃やさない間抜け者たち」と批判し、子供を産むことこそ、女性のできる最高の成功だと語った。首相を3度も歴任したマーガレット・サッチャー元英首相は、初代内閣にただの一人も女性閣僚をおかず、補佐陣は全て男だった。彼女の異名は、「保守党の唯一の男」だった。

◆遠くまで行く必要もない。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は、優しい容姿を除いては、リーダーシップの面で、女性的特徴を見つけるのは容易ではない。原則や信頼のリーダーシップは、政治家としては大きな長所だが、「不通を巡る議論」を抱えて生きている。いい加減なことや大統領の思惑とは異なる言葉を口にする者には、容赦ない。規制を巡って「叩き潰すべき敵」であり、「がんの塊」なので、「処刑場に送るべきだ」と語るときは、決起を超えてぞっとするほどだ。

◆朴鍱貞(パク・ヒョンジョン)ソウル市立交響楽団代表が、職員らに性的羞恥心を与える暴言を吐き、物議をかもしている。「会社に損害が生じれば、臓器を売るべきだ」とか、「(飲み屋の)ママをやれば、うまく務まりそうだ」という言葉を口にしたのが女性であり、さらに驚かざるを得ない。概ね、結果を重視する権威主義的リーダーシップに比べ、関係やコミュニケーションを重視する水平的リーダーシップを、女性リーダーシップという。三星(サムスン)生命の役員を務めた朴代表に、業績や成果を重視する企業文化が身についているのは、当然かもしれない。

◆朴代表は13年2月、ソウル市立交響楽団の代表ポストについた後、ソウル市立交響楽団の放漫な経営や職員らの事なかれ主義の空気にメスを入れ、改革の風を巻き起こした。そこまでは良かったのだが、構成員を説得することには失敗したようだ。鄭明勳(チョン・ミョンフン)芸術監督とも相当もめたという。朴元淳(バク・ウォンスン)ソウル市長と鄭芸術監督が職員らを前面に立てて、「朴代表の追い出し」に乗りだしているという見方もある。改革の方向性がいくら正しいとはいえ、指導者が指導者らしい言動でのぞまなければ、改革のエンジンは止まってしまう。ハーバード大学の博士という学歴と三星出身というキャリアだけで、リーダーシップが保障されるものではないらしい。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com