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[オピニオン]「子供年金」と住宅年金

Posted November. 08, 2014 07:14,   

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京畿道利川長湖院松山里(キョンギド・イチョン・チャンホウォンウブ、ソンサンリ)には務安(ムアン)朴(バク)氏一家の親孝行を称える「ヒョチュンジョン」がある。朝鮮正祖時代、朴晉(バク・ジン)は、父親の重病にかかると、自分の指を切って、血を出し、父親に飲ませて治したという。彼の息子のチョギは、白い雪の積もった真冬に、母親が桃を食べたがると、方々に聞いて回り、桃5個を手に入れることができた。最近の子供たちには、こんな物語がどのように映るか分からない。

◆人生において気をつけるべき3つのこととして、及第と中年で妻に死なれること、老年の貧困を取り上げている。高齢者の貧困率が、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で最も高い。子供が両親の世話をしなければならないという義務感すら薄らいでいる。「両親の面倒は家族の責任」という人は、20年前は90%だったが、12年は30%台へと減った。その代わりに、「社会が両親への責任を取らなければならない」という回答が増えている。

◆最高裁は一昨日、「子供年金」を認める判決を下した。母親から住宅を譲ってもらっても、その前に、長い期間、生活費を提供していたなら、贈与税を納めなくてもよいということだ。ホ某氏は、母親に10年間、月120万ウォンずつの生活費を送り、マンション担保の借金6200万ウォンも返済した。その後、課税標準が1億6000万ウォンのマンションの所有権を引き継いだのに、2166万ウォンの贈与税を納めるべきだという通知を受けると、訴訟を起こした。最高裁は、「所有住宅を担保に、老後の生活資金を受け取る住宅年金と似たような取引だけに、贈与ではなく売買とみなした」と説明した。

◆「世界で最もずさんの保険は、子供の保険」という英国のことわざがある。1950、60年代に生まれたベビーブーマーらは、親の面倒を見る最後の世代で、子供から面倒を見てもらえない初世代と自嘲する。子供らの私教育費は膨大にかかるのに、大学を卒業した子供は、就職もせず、「カンガルー族」として暮らしている。自分の老後への備えなど、夢すら見られないほどだ。親が子供に住宅を譲る見返りとして、生活費を受け取る「子供年金」が、ベビーブーマーらの負担を少しでも減らしてくれるだろうか。

申然鐏(シン・ヨンス)論説委員 ysshin@donga.com