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[オピニオン]改憲論とバタフライ効果

Posted October. 30, 2014 03:31,   

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与党セヌリ党の金武星(キム・ムソン)代表が、中国・上海での記者懇談会で明らかにした改憲論の波紋が続いている。

始まりはこうだ。16日の朝食会の席で、金代表が約20分間、マイクを持って公式問答を交わした。この時には改憲に関する質問はなかった。マイクを下ろし、一緒に座った記者9人と食事をしている時に問題の発言が出た。

発言内容が伝えられると、まず野党と親朴(親朴槿恵)系が反応を示した。野党は「積極的に歓迎」と評価し、金代表と対極にある親朴系は「時期尚早」と批判した。この程度までは予想可能な水準だった。

金代表が翌日、「尾を下げて」(金代表の表現)、突然、朴槿恵大統領に公に謝罪し、政界の予想から少しずつ後退し始める。沈黙を守っていた大統領府が、金代表の謝罪から4日後に金代表を批判したのも、多少意外だった。

そして、23日にはセヌリ党の金台鎬(キム・テホ)最高委員が改憲論について不満を吐露し、最高委員を辞任した。全く予測しなかった展開だった。セヌリ党が最近、公務員年金改革に力を入れていることまで金代表の改憲発言の影響と見る見方もある。こうなれば「バタフライ効果」と言えるだろう。

政界では、代表的なバタフライ効果の例として、呉世勲(オ・セフン)元ソウル市長の辞任を挙げる。2011年8月、呉市長は、無償給食の住民投票に市長職を賭け、結局辞任に追い込まれた。前途有望な政治家だった呉市長が退き、ソウル市長を新たに選ぶことになったことも大きな事件だった。

その後に起こった結果は、「ソウル市長交代」をはるかに越えた。当時、安哲秀(アン・チョルス)ソウル大学融合科学技術大学院長と朴元淳(パク・ウォンスン)希望製作所常任理事がソウル市長選挙を機に政治の一線に登場し、政界構図に巨大な地殻変動が起こった。その波及効果は現在進行形で、今後も当分の間続くものと見える。

そのため「主要」政治家は一言、判断一つに慎重でなければならない。金代表は、改憲論を言及した時期と場所が適切でなかったことに対しては「不覚」だったと認めた。しかし、発言の趣旨をメディアが誤って報道したという点を繰り返し指摘している。定期国会後、改憲論が洪水のように起こる状況を心配して言ったことを、まるで改憲論を煽る発言のように報道されたということだ。

たとえそれが事実だとしても、そばに座っていた数人の記者たちが一斉に「誤解」するような発言なら、しなければよかった。メディアのせいにすることは、「武大(金武星大将)」と呼ばれる金代表の骨太のスタイルに相応しくない。

改憲論のバタフライ効果がどこまで続くかは、ひとまず金台鎬議員が鍵を握っている。金議員の「還軍」で一段落するか、さもなければ最高委員補欠選挙をして、予想だにしないさらなる結果を生むのか。

will71@donga.com