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[オピニオン]ザッカーバーグの中国語

Posted October. 25, 2014 03:32,   

한국어

フェイスブックの設立者であり、最高経営者(CEO)のマーク・ザッカーバーグの中国語の実力が話題となっている。ザッカーバーグは、中国清華大学経済管理学院(経済経営学部と大学院)の諮問委員の資格で22日、清華大学を訪問した席で、中国語で話した。原稿を見て読む講演ではなく、学生らと30分以上質疑応答までしたのは、聞き取りを始め、彼の中国語の実力が相当なレベルであることを示している。

◆中国語は、簡単に学べる言語ではない。語順は英語と似ているが、独特な声調があり、発音しにくい。漢字も知らなかったはずの米国人が、これほどの中国語を駆使するというのは、普段、中国語に膨大な時間や情熱をつぎ込んだことを意味している。ザッカーバーグは同日、「英語が全くできない妻の祖母のため、中国語を学ぶようになった」と話し、格別な妻への愛を表した。ザッカーバーグの妻は、ハーバード大学同門の中国系米国人だ。ネットユーザーらは、「愛の力は偉大だ」、「天才は、外国語の習得も早い」と賛辞を送っている。

◆しかし、ザッカーバーグの中国語の勉強の目的は、妻の実家の人とのコミュニケーションのためのものではないらしい。中国は09年、新疆ウイグル自治区のウルムチ流血事態以降、フェイスブックやツイッターへのアクセスを遮断してきた。ウイグル系反体制人物が、フェイスブックにデモへの参加を促したのが、その口実になったが、自国のネット企業を保護するためという布石もある。中国政府が、このように、外国企業を規制する間、中国の検索エンジン・バイドゥは急成長を遂げ、中国最大手の電子商取引会社アリババは、インターネット本家の米国に進出した。

◆フェイスブックは、世界最大市場の中国の扉を再び開けるため、膨大な力を入れている。ザッカーバーグは何度も中国を訪問し、親近感を示すのはもとより、本土進出を念頭に、香港事務所まで開設した。ザッカーバーグが、中国理工系のメッカといわれている清華大学諮問委員を引きうけ、「びっくりするほどの中国語実力」まで示したのは、なんとしてでも、中国当局の気持ちを虜にしたいという努力に映る。「今後、中国語ができなければ、食べていくのも難しいだろう」という三星(サムスン)グループの李健熙(イ・ゴンヒ)会長の予言が当たりつつある。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com