Go to contents

[オピニオン]疲れた大統領府の「オルラたち」

[オピニオン]疲れた大統領府の「オルラたち」

Posted October. 20, 2014 10:23,   

한국어

盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領が、2003年5月の初めての訪米の時、大統領府の当直室に電話をかけた。韓国時間で午前1時頃だった。大統領府の当直者のうち1人はベッドで睡眠をとり、もう1人はトイレにいた。当直室で誰も電話に出ないので、盧大統領は国政状況室にまで電話をかけたが、つながらなかった。貨物連帯のスト状況が気になっていた大統領は怒った。

◆このため大統領府は真相調査を行い、2人の当直者は服務規律の弛緩で懲戒処分を受けた。その後、当直者のうち1人は寝ないように当直室の2つのベッドのうち1つを片付けた。大統領府の勤務は表向きは華やかに見えるかも知れないが、秘書官や行政官の労働の強度は普通の省庁もついて行けないほど厳しい。「星を見て出勤し、月を見て帰宅する」という愚痴は口先だけの言葉ではない。大統領府を詐称する詐欺が「局長」のタイトルをよく使うが、大統領府の職制に局長がないことを知る人はそれほど多くない。

◆大統領府には、大統領選挙陣営出身の「にわか公務員」と省庁派遣の官僚である「職業公務員」が混ざって勤務し、奇妙な組み合わせになっている。政権初期は、各省庁の公務員がこぞって大統領府への出向に手を上げるが、大統領の任期末になると、「窓際」の人が行くケースがざらだ。大統領府勤務者が甘い権力に酔ってふらつき、崖から落ちることが毎政権、繰り返された。

◆一時、親朴系(朴槿恵大統領系)の議員だった劉承ミン(ユ・スンミン)セヌリ党議員が、国政監査場で大統領府の勤務者のことを「大統領府のオルラたち」と皮肉った。「オルラ」とは慶尚道(キョンサンド)の方言で、「赤ん坊ではない幼い子ども」を意味する。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領訪米中の大統領の演説文取り消し騒動をめぐる大統領府と外交部の未熟な対応を叱責したのだが、語感がよくない。一緒くたに「オルラ」扱いされた大統領府職員の気持ちはいかほどか。劉議員はすっきりしたかも知れない。しかし、表現が過ぎれば、話の効果や真正性は半減するということに気づかなかったようだ。

崔永海(チェ・ヨンヘ)論説委員 yhchoi65@donga.com