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[オピニオン]北朝鮮国旗と美女応援団

Posted September. 13, 2014 03:17,   

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昨日、大半の朝刊新聞は、仁川(インチョン)アジア大会に出場する北朝鮮先遣隊94人の到着の写真を、1面に掲載した。バスに乗った北朝鮮の女子選手らは、取材陣に対し、手を振りながら笑みを浮かべた。和気藹々に見えるが、その実、仁川国際空港の空気は、南北関係の現状を反映しているようだった。警察は、ポリスラインを設置し、北朝鮮選手団と取材陣との接触を食い止めた。200人あまりの国内外メディアの記者らは、入国の観想すら聞くことができず、遠いところで写真ばかり撮っていた。

◆北朝鮮の北朝鮮国旗の掲揚を巡る議論も後味が悪い。最高検察庁公安部は、「競技場内部や選手村などに限って北朝鮮国旗の掲揚を認めるものの、競技場周辺でも、町中では認めない」というガイドラインをまとめた。京畿高陽市(キョンギ・コヤンシ)の都心に北朝鮮国旗が掲揚されたが、保守団体の反発を受けて、降ろされた。大会関連ビルに、参加国全ての国旗を掲揚し、北朝鮮のものだけ外すのも、国際慣例に照らして、不自然なことだ。

◆我々もそうだが、北朝鮮は、太極旗(テグッキ=韓国国旗)により敏感だ。北朝鮮が、南北分断後、太極旗掲揚を認めたのは、13年9月に平壌(ピョンヤン)で行われた「アジア杯及びアジアクラブ重量挙げ選手権大会」が唯一だ。08年、平壌で開かれる予定だった「2010、サッカーワールドカップ南アフリカ大会・アジア予選の南北韓試合」は、北朝鮮の反対で、中国で行われた。北朝鮮は、数万人の観衆が見守った中、太極旗が掲揚され、愛国歌が演奏されるのを拒否した。とはいえ、開かれた国の我々すら、12年前の釜山(ブサン)アジア大会の方針から一歩も進まなければ、南北関係の進展は期待できない。

◆仁川大会の熱気がなかなか盛り上がらず、組織委員会が気をもんでいる。政府が大胆に、北朝鮮の応援団の参加を引き出したなら、空気は変わり、大会の興行にも役立ったはずだ。我々は、オリンピックとサッカーワールドカップ大会まで開催した経験を発揮し、北朝鮮の参加を、南北関係の雪解けの機会にする必要がある。せっかく、韓国に来た北朝鮮選手団を寛大に抱え込むことで、自由な体韓民国の発展振りを見せれば、大会の成功はもとより、体制広報にも役立つだろう。

方炯南(バン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com