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[オピニオン]初の女性フィールズ賞受賞者

[オピニオン]初の女性フィールズ賞受賞者

Posted August. 14, 2014 03:59,   

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昨日開幕した世界数学者大会で、女性のマリアム・ミルザハ二米スタンフォード大学教授(36)を含め、4人のフィールズ賞受賞者が発表された。1936年の初授与以来、男性クラブ(Men‘s club)と呼ばれてきたフィールズ賞で、女人禁制の壁が壊れたのだ。フィールズ賞の授与は、数学者大会主催国の大統領がすることになっており、ちょうど、女性大統領の朴槿恵(バク・グンへ)大統領がメダルを授与し、なおさら注目を集めた。イラン出身のミルザハニは、短く切ったヘアスタイルに青い瞳の魅力的な美貌でも有名だ。

◆ミルザハニは、理論物理学でひも理論の巨匠であるエドワード・ウィッテン(1990年のフィールズ賞受賞者)の「モジュライ空間」を新しく解釈した功労が認められた。氏の祖国のイラン、かつてのペルシアは、数学大国だった。アルゴリズム、アルジブラ(代数学)などの数学用語が、ペルシアの数学者・クワリズミから始まった。面々とつながってきたペルシア数学の伝統が、21世紀に、1人の女性数学者によって花を咲かせることになったのだ。

◆おおむね、女子生徒は男子生徒に比べ、数学や科学が弱いという。経済協力開発機構(OECD)の2012年度の生徒の学習到達度調査(PISA)でも、韓国女子生徒の数学点数は、男性生徒より18点も低かった。ほかの国も、あまり違わない。男女の頭脳の差や遺伝的理由も無視できないが、「女性は数学が苦手だ」という家族や教師の低い期待値も、影響を及ぼしているという複数の研究結果もある。

◆フィールズ賞不毛の地である韓国でも、女性数学者らの活躍が増えている。1978年、フィールズ賞受賞者のエール大学のグレゴリー・マルグリス教授が指導した学生の中には、昨年、エール大学数学科初の女性教授になったオ・ヒ教授もいる。氏は、ミルザハニと一緒に、10年のインド世界数学者大会で、招待講演をした。ミルザハニに劣らぬほどの実力者だが、フィールズ賞の年齢制限(40歳)にかかったのが残念だ。数学オリンピアードで2連続で金メダルを獲得したチェ・ソヒョン(31)、編微分方程式で注目を集めているイム・ミギョンKAIST教授(39)も期待の星だ。女性が数学が苦手だという通念を破った人たちもフィールズ賞を受賞し、「数学放棄者」の女子生徒らの希望になることを願う

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com