Go to contents

[オピニオン]梨花女子大を訪れる中国人観光客

[オピニオン]梨花女子大を訪れる中国人観光客

Posted July. 22, 2014 03:35,   

한국어

世界的名門の米ハーバード大学は、古風な建物が立ち並んだきれいなキャンパスでも有名だ。我が子を連れた韓国の教育に過熱した親たちだけでなく、ここを訪れる観光客らが欠かさずやっている「儀式」がある。創立者、ジョン・ハーバードの銅像の左足に触れながら、記念写真を撮ることだ。本人や子孫が、ハーバード大学に入学するという俗説のためだ。どれほど多くの手に触れられたのか、左の靴だけがピカピカと光るほどだ。

◆イタリア・ローマのトレビの泉とチェコ・プラハのカレル橋も、観光客を魅惑する物語の力を示している。泉の都市といわれているローマでも、トレビの泉は最も有名だ。映画「ローマの休日」で、オードリー・ヘプバーンがコインを投げ入れたところだ。一度投げ入れれば、再びローマに戻ってくることができ、2回投げれば、愛が結ばれるというロマンチックな物語のおかげで、世界の国々のコインが、ここに集まってくる。プラハの名物・カレル橋には、両側に15体ずつの彫刻像が立ち並んでいる。その一つが、とりわけ観光客らで賑わっている。ネポムーク象の下の銅版に触れば、願い事がかなうという。

◆ソウルを訪れる中国人観光客らの間では、梨花(イファ)女子大が巡礼コースとなっている。正門の梨花の文様を背景に写真を撮れば、いい男と結婚するといううわさが、中国人観光客らの間で広まっている。梨花の中国式発音が、「金が溜まる」という意味の「利發」と似ていることも、中国人らの足を向けさせているらしい。そのおかげで、梨花女子大前の商店街は、「第2の明洞(ミョンドン)」として復活した。しかし、校庭で無断でウェディング撮影をするカップルや、閲覧室にいきなり入り込んで、カメラのシャッターを切る観光客もいる。

◆韓国観光公社によると、韓国を訪問する中国人観光客は、昨年の430万人に続き、今年は500万人を超えるだろうと見られている。習近平主席の訪韓で、中国は16年を、「韓国訪問の年」に指定することを決めた。中国人観光客らが詰め掛けてくるのは良いことだが、「知性の殿堂」という本来の機能や役割が傷つけられるのではないか、気になる。せっかく来たついでに、結婚や金銭のジンクスだけでなく、韓国最高の女子大学の学風も知って帰ることになればいいだろう。

高美錫(コ・ミソク)論説委員 mskoh119@donga.com