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[オピニオン]檀園高校の大学入試特例

Posted July. 16, 2014 03:01,   

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セウォル号惨事に遭った檀園(ダンウォン)高校の生徒たちの特例入学問題が論議を呼んでいる。与野党は16日、直接的な被害者である檀園高校の2年生と共に3年生にも大学入試で定員外(定員の1%以内)で入学できるようにする法案を可決する。国会が同法を議論している時、インターネットのコミュニティには、「私は檀園高校を卒業した浪人生です」という書き込みがあった。「私も事故が起きた後、食事ものどを通らず、憂鬱で気力がなくなった。(私にも)当然、特例を与えなければならない」。いたずらのようにも見えるが、反響は大きかった。「これに追従するな」という非難も続いた。

◆檀園高校の生徒を社会が最大限配慮しなければならないということに誰もが共感する。しかし、大学入試は敏感な問題だ。少数に恩恵が与えられる場合、試験を受ける多くの生徒は「差別」と受け止める。今回の立法に対してもすぐに「逆差別」という主張と共に、別の事故の被害者も大勢いるのに、なぜ彼らに恩恵はないのかという反論も出ている。

◆同様の措置として、2010年の延坪島(ヨンピョンド)砲撃後、西海(ソヘ・黄海)5島の住民の子どもに対する特例入学が施行されているが、性格が異なる。砲撃は11月23日にあり、大学修学能力試験と内申評価が終わった後だった。セウォル号惨事は学期初めの4月16日に起こった。そのため、今回の立法のように生徒たちの学業被害を補償する次元ではなかった。それよりも西海5島の住民が安定して暮らせるようにするという側面が強かった。

◆国会が法を可決しても大学が関心を寄せなければ効果はない。法を受け入れるかどうかは大学の自由だ。西海5島の特例の場合、施行大学は約10校しかない。こう考えると、檀園高校の特例入学は初めから法にする事案ではなかった。セウォル号の遺族たちは特例入学を要求したことはないという。今回の立法は、今後同様の事例を想定せず、政界で面目を保つために出されたという印象を受ける。教育的に生徒の痛みを十分に配慮する大学がまず出て来なければならない。社会的配慮の対象として、彼らを合格させる動きがいくつかの大学に見られるが、名門大学が積極的に参加する必要がある。

洪賛植(ホン・チャンシク)首席論説委員 chansik@donga.com