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[オピニオン]公認波紋の所得

Posted April. 12, 2014 03:16,   

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飮水思源という言葉がある。水を飲む時、その水の源について考えるべきだという意味だ。喉の渇きを解消するのに止まらず、井戸を掘った人に感謝すべきだという意味だ。1年以上、政治的議論を巻き起こして決着が付けられた地方選挙での公認問題を巡る波紋を見守りながら、いきなりこの言葉が思い浮かんだ。本質は異なるが、このような波紋を通じて、なぜ、政党公認制の廃止の主張まで出てきたのか、その根本について考えるチャンスになりうる。

◆公認問題で波紋を引き起こした人も、落ち着かせた人も、ほかならぬ新政治民主連合の安哲秀(アン・チョルス)共同代表だ。12年の大統領選挙で、基礎自治体首長選挙などにおける政党の候補公認廃止を先に公約として打ち出し、ほかの候補らを追随させ、最後まで無公認にこだわり、党員投票や国民の世論調査結果に従うために引き下がり、結局撤回することで決着をつけた。政党公認制の弊害についてどれほどよく知っているから、そのような公約をしたのか、いまだ理解できない。しかし、今回の騒ぎの唯一つの所得があるなら、それは政党公認制をリサイクル工場に送ることができるようになったということだ。

◆政党公認制がいくら問題が多くても、それなりの存在理由がある。職業のためか、選挙の時に自宅は配達される広報物を、割ときめ細かく覗いてみる方である。同じ選挙区に暮らしている候補らだが、アイデンティティの分からない人だらけだ。知名度の低い基礎自治体首長選挙などの候補らは、もはや言うこともない。それさえ、政党が公認するため、政党を見て投票することになる。代議民主主義が不可欠な現代社会で、政党公認が必要な最も重要な理由だ。もちろん、政党公認制にも傷はある。しかし、道具に傷があるからといって、直して使おうとせず、すぐに捨てるのは軽率なことだ。

◆各政党は自ら、結者解之(結んだ者が解くべきだ)の責任感を持って、故障したものを直さなければならない。有権者らが信じて、投票できる候補を公認するのは基本だ。国会議員の「自分の味方かばい」や公認を巡る金品授受などの醜い行動があってはならない。政党が公認の責任を負うという意味で、当選者が、不正などよからぬことで追い出される場合、選挙費用を一緒に払い、補欠選挙に候補を出さない保証装置も作るのが望ましいだろう。

李進寧(イ・ジンニョン)論説委員 jinnyong@donga.com