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[オピニオン]北女

Posted September. 26, 2002 22:51,   

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北南関係だとか南北関係だとかと言って、意識的に北を前に持ってきたり南を先行させたりすることに別段拒否感を示さない場合がある。韓国側は男が、北朝鮮側は女が外ぼうが優れているという意味の「南男北女」の俗説を語るときだ。おそらく南北の順序が変わっても男女の順序は変え難いものがあるからだとみられる。由来を知るすべのないこの俗説には、少なくともイデオロギーのあかはついてないわけだ。

◆「江界(カンゲ)の乙女と言えば皆が美人か」という北朝鮮のことわざもあるように、北朝鮮のなかでも江界美人は最高の美人とされている。昔からすらりと伸びた身長と白い肌、黒くて長い髪が江界美人の魅力ポイントに挙げられていたとされる。平壌(ピョンヤン)も色の都として有名だ。美術評論家の兪弘濬(ユ・ホンジュン)氏は、「北朝鮮文化遺産見学記」のなかで、平壌美人は靇園(ヘウォン)の「美人図」を連想させる物静かな美しさがあると書いている。われわれと隣国の中国とロシアにも美人は北方地方に多いという「北女」に関する俗説がある。ただ、日本は「東男京女」と言って東方地方の男と西方地方の女の結合を理想的なめぐりあわせとみなしてきた。

◆必ずしも外ぼうだけで南男北女や東女西男になったわけではないようだ。社会文化的な理由も背景にはあるものと思われる。昨年末、北朝鮮の月刊誌「朝鮮文学」に載せられた「どうして北朝鮮の女性たちが…」という詩は、理想的な女性の条件として、倹約な生活ぶり、人情深さ、さっぱりとした性格、優れた料理能力、強じんな生活能力などを上げている。春香(チュンヒャン)説話も、南と北とで違う。南原(ナムウォン)の春香は、漢陽(ハンヤン=ソウル)に行った亭主を当てもなく待ちわびたが、甲山(カプサン)の春香は音信不通になると一人で漢陽に上がり、変心した亭主の前で焼身自殺したという。このような自由ほん放さ、かっ達さ、がめつい気質もまた「高句麗(コグリョ)の女たち」特有の魅力ではないかと思う。

◆妙なことに、韓国は男がより多く北朝鮮は女がより多い性比(女100人に対する男の数)現象を見せており、性比においても南男北女はぴったりはまっている。統計庁によると、2000年で韓国の性比は男が101.4だが、北朝鮮は96.3だ。南北が統一されれば性比の不均衡も相当部分が自然な形で解消されるとも言えるわけだ。実際、統一された場合、南北の男女の結婚は、互いの異質感を早急に緩和させ、社会統合を促進させる有力な手段の一つになるだろう。そうなれば、南男北女カップルも増えることだろう。釜山(プサン)アジア大会を観戦するため28日、釜山に到着した北朝鮮応援団326人のうち300人が美ぼうの女性だというから、早くも楽しみにしたくなる。

林采青(イム・チェチョン)論説委員 cclim@donga.com