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[社説]干ばつ克服に「李明博の水」を使うのは誤りか

[社説]干ばつ克服に「李明博の水」を使うのは誤りか

Posted October. 30, 2015 07:15,   

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28日、深刻な干ばつ被害を受けている忠清南道(チュンチョンナムド)地域を訪れた与党セヌリ党の金武星(キム・ムソン)代表が、「主要4河川事業が与野党間の馬鹿げた政治攻防に巻き込まれて2次事業が中断されたことを残念に思う」とし、支川事業に着手する考えを明らかにした。42年ぶりの最悪の干ばつでも水が溢れる主要4河川の本流を近隣地域の支流・支川と連結して水不足を解消するということだ。忠清南道で貯水量が最も減少した礼唐(イェダン)貯水池で金代表に会った野党新政治民主連合所属の安熙正(アン・ヒジョン)忠清南道知事も、「干ばつを前にして(4河川事業など)過去の政治争点を取り上げて争うことがあってはならない」とし、同様の主張をした。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の最側近だった安知事が、李明博(イ・ミョンバク)政府時代に4河川事業を強く批判したことを理解できないわけではない。今は自治体首長として、4河川事業で造成された錦江(クムガン)・百済(ペクチェ)堰の余裕水量を保寧(ポリョン)ダムの上流に送り、錦江・公州(コンジュ)堰と礼唐貯水池間の用水供給管を設置することを中央政府に建議することも十分に理解できる。このような変化が支持者の間で問題視されると、安知事は24日、「錦江−保寧ダムの連結工事は4河川事業と関係がない」とフェイスブックに書き込み、苦しい弁解をした。道知事が道民の苦痛を減らすために過去の立場を変えることは卑怯な変節ではない。政治的所信のために直ちに実現可能な干ばつ対策に背を向けるなら、かえって批判を受ける。

首相室の4河川調査評価委員会の報告書によると、4河川事業で確保した水資源11億6600万立方メートルのうち3億9870万〜6億4890万立方メートルは干ばつ時に活用可能だ。にもかかわらず、今回の干ばつ被害が拡散するのは、野党が4河川事業の後続の地方河川整備事業を政治的理由で反対したためだ。野党は、国会で審議中の来年度予算案でも4河川関連事業予算を削減する考えだ。

田畑がひび割れる干ばつ地域で農作業をあきらめるのは以前の話で、今は飲み水が心配される状況だ。住民の苦痛を減らすために李明博政権が作った堰から水を持ってくることがいけないことなのか。前大統領が憎いからと4大河川の水資源の活用を批判する彼らは、水をもってくる代案があるのか。干ばつ克服まで政争の対象にする政治家は、来年の総選挙で厳しい審判を受けることになるだろう。