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[社説]莫大な予算を投じた不良兵器に軍フィアの不正はないのか

[社説]莫大な予算を投じた不良兵器に軍フィアの不正はないのか

Posted October. 21, 2014 04:07,   

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北朝鮮の核・ミサイルに対抗して、韓国軍は米国の核の傘に依存しながら通常兵器の現代化に集中している。多くの予算を投じて主要兵器を輸入することと、韓国の技術で自主国防を実現していくことは、いずれも疎かにできない。しかし、政府が総事業費7兆3418億ウォンをかけて2018年から40機を導入する次期戦闘機(FX)F35Aステルス戦闘機と国内で開発したK2戦車の性能に対して疑問の声が上がっている。

今年6月に米フロリダのエグリン空軍基地で、F35Aが離陸しようとした際、尾翼から火災が発生し、操縦士がエンジンを止めて緊急脱出した。米政府は、エンジンの欠陥と推定されるという事故調査結果を先月、韓国政府に通知した。これをもとに空軍がエンジンの再設計が必要だという意見を出したが、政府は措置を取らず、先月末、F35Aの導入契約を米国と正式に締結した。

製造会社のロッキード・マーティン社側がF35Aの引き渡し時期に合わせてエンジンの欠陥を解決できるとし、米政府も保証したため契約を終えたと、防衛事業庁は説明する。しかし、問題点が明らかになったにもかかわらず、性急に契約したことは納得できない。1機当たり1210億ウォンの天文学的な血税を投じるため、不十分な点ははっきりさせ、より有利な条件で契約するべきだった。FX事業が3者競争体制から昨年単一交渉にかわり、米国に言うべきことも言えない立場になったのではないのか。

防衛事業庁が「名品戦車」と呼ぶK2(黒豹)の場合、敵の攻撃を探知して迎撃する対応破壊システムを開発しても、すでに装着されている誘導撹乱システムと衝突を起こし、使えないという。最新鋭の潜水艦が燃料電池の異常で深海作戦を遂行できず、有事の際、予備の弾薬が数日内に底をつくという国政監査の指摘もある。予算の浪費はもとより、国家安全保障の弱点も大いに心配だ。

今年の国防予算は35兆7056億ウォンで、政府予算の14.4%にのぼる。このように莫大な金額を投じても効率的な兵器システムを確保できないなら、国民に何と説明するのか。不十分な兵器システムの背後に、兵器取り引きで甘い汁を吸う「軍フィア」などの防衛産業不正がないのか、この機にはっきり究明しなければならない。