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[社説]韓国文化財の持ち出し記録を日本は公開すべきだ

[社説]韓国文化財の持ち出し記録を日本は公開すべきだ

Posted July. 30, 2014 03:19,   

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1966年5月27日、日本に持ち出された我が文化財1431点が、金浦(キムポ)空港から戻ってきた。1965年に交わされた韓日協定に基づいた日本側の文化財返還だった。そのなかには、新羅(シルラ)古墳から出土した金製の耳飾や、初代朝鮮統監の伊藤博文が、明治天皇に献上した高麗(コリョ)磁器も含まれていた。10年8月、日本の韓国強制併合100周年を迎え、日本の宮内庁に保管されていた朝鮮の図書1205冊を返還することに、韓日首脳が合意した。これらの本は、その翌年の5月に、故国に戻ってきた。日本政府が2度の文化財の返還規模を、意図的に縮小し、その関連リストを隠蔽した疑惑が高まっている。

日本のとある市民団体が、日本の宮内庁や東京国立博物館などを相手に、韓国文化財所蔵リストを公開するよう、訴訟を起こしたが、日本政府は、「該当リストには、韓国政府に示さなかった文化財が含まれている」とし、「非公開」を主張し、最近、日本の裁判所がこれを受け入れた。文化財返還の際に返すべき文化財を、返還しなかったことを強く示唆している。ユネスコ協約によると、違法に取得した文化財は、元の持ち主に返すように定められている。該当リストには、宮内庁などが韓国文化財を取得した経緯も記録されている。日本政府は、略奪などの非正常な持ち出しの事実が明らかになれば、返還要求が激しくなったり、批判世論が起きることを懸念しているらしい。

日本宮内庁が保有した韓国文化財は、伊藤博文と第2代朝鮮統監の曾彌荒助の在任中に持ち出されたものであり、文化財的価値が高いだろう。日本政府が、裁判所に提出した陳述書には、主に文化財的価値の高くないものを韓国に返したと、解釈できる内容も含まれている。日本が、韓国文化財の返還に、どれだけ真剣に臨んだのか、疑問を持たざるを得ない。

日本政府は、文書を公開すれば、韓日間信頼関係が傷つきかねないと主張しているが、むしろ、関連リストを自ら公開するのが、新たしい摩擦を減らす道ともいえる。最近、安倍晉三首相は、「韓日関係の改善のために努力する」というメッセージを、朴槿恵(バク・グンへ)大統領に伝えた。ほんとうにそんな意志があるなら、リストの公開後、違法に持ち出された文化財は、国際慣例に合わせて韓国に追加で返還しなければならない。韓国国民は、日本政府の対応を注視している。