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[社説]中国に共感を広めてこそ、南北統一も成功する

[社説]中国に共感を広めてこそ、南北統一も成功する

Posted July. 01, 2013 08:35,   

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が3泊4日間、初の中国訪問を終え、昨日帰国した。朴大統領は、習近平国家主席と2日間、7時間半にわたって韓中関係と北朝鮮核問題を含めた韓半島を取り巻く懸案問題について幅広く意見を交換した。朴大統領は、権力序列2、3位の李克強首相と張徳江・全国人民代表会議常務委員長と会談し、友誼を深めた。

韓米首脳会談と米中笑納会談に続く韓中首脳会談で、北朝鮮政策を巡る韓米中間の調整を引き出した。韓半島情勢を安定した局面に導くための動力が作られたと言えそうだ。習主席は、過去の中国指導者とは違い、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)よりも先に朴大統領を招請して首脳会談を行った。中国の要求を無視して長距離ミサイル発射と核実験に踏むきった北朝鮮を、いつまでも庇ってはいられないということを行動で示したものだ。金正恩に周辺情勢を読む目があるのなら、韓中首脳会談のメッセージを噛み締めるべきだろう。

朴大統領は、清華大学での演説で、「何よりも緊急な課題は、新しい韓半島を作ることだ」と強調した。朴大統領は、新しい韓半島の姿について、「平和が定着し、南北の構成員が自由に往来し、安定した豊かなアジアを作ることに貢献すること」だと説明し、「新しい韓半島が作られれば、東北3省の開発をはじめ中国の繁栄にもプラスになるだろう」と力説した。中国の大学生たちを対象に行った演説の場を活かして、韓半島の不安解消が中国にもプラスになることを中国人にアピールしたものだ。「新しい韓半島」は、平和統一を念頭に置いた構想だ。習主席も、記者会見で「韓半島の自主的な平和統一を支持する」と明らかにした。中国の指導者と国民に、南北統一への共感帯が広がることこそ、統一への道を固める礎石である。

韓中首脳は、この20年間の両国関係を超えて、新しい20年を開く青写真である「韓中未来ビジョン共同声明」と発表した。共同声明には、首脳間の常時的のコミュニケーションをはじめ、高官レベルの対話体制の構築案が網羅されている。両首脳は、今後4年8ヵ月間を共にしながら、時には協力し時には対立しながら、両国関係を作っていくだろう。初顔合わせは無事終わったが、これからは広い視野で未来を見据えて具体的な実績を残せるよう、両国関係を引っ張っていくべきだ。

両首脳が、文書の形にこそしていないが、北朝鮮の核を容認しないことで合意したことは、今回の訪中の大きな成果だ。北朝鮮核に対する中国の反感は、「中国は北朝鮮の核兵器保有に反対する」として、李首相の発言からも確認できる。北朝鮮核を容認しないという共通した認識を元に、6者協議の早急な再開を重視している中国と、非核化の実質的な進展をもたらす対話を強調する韓米の立場を調整し、北朝鮮の変化を誘導することが今後の課題となる

朴大統領は、韓国戦争で戦死した350人の元中国人民義勇軍の遺骨を中国に帰すとも提案した。今年は、休戦協定60周年になり、時期的にも大きな意味がある。中国義勇軍の遺骨返還が行われれば、韓中間の不幸な過去を清算し、友邦として生まれ変わる契機にすることができる。韓中関係が堅固になれば、北朝鮮核問題の解決や歴史を巡る日本の逆走でよそよそしい韓中日3国関係の復元をはじめ北東アジアの懸案問題の解決でもイニシアティブを握ることができる。