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陳水扁、国内外の冷たい視線に「いったん後退」

陳水扁、国内外の冷たい視線に「いったん後退」

Posted March. 23, 2004 23:04,   

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台湾の陳水扁総統が23日、野党が要求している再集計を受け入れることによって、台湾政局はいったん破局を避けるようになった。しかし、再集計の時期をめぐって、与野党が激しく対立し、政局の混迷は当分続く見通しだ。

▲再集計を発表=陳総統は午前10時、行政院、立法院(国会)、司法院、監察院、高裁の5院長に会った席で、野党が求めている「即時の再集計」を受け入れるとの意向を示した。

陳総統は院長らに、上着を脱いで、被弾した腹部のガーゼを外し、縫った傷口を見せながら「ここまでしなければならないのは、国内外に多くの疑惑があるため」とし、狙撃事件が「自作自演説」でないことを強調した。同総統は、また「票を操作したという非難は、私の人格に対する最大の侮辱だ」と語気を強めたりもした。

陳総統は同午後、同じ内容の声明を発表し「再集計の結果が出てくれば、私も承服する考えだが、連戦候補も承服しなければならないだろう」と話した。陳総統の「再集計を受け入れる」との発言が伝えられた後、総統府前で3日連続し座り込みを行っていた約1000人の野党支持者らは「勝利、勝利」「即時の再集計」を叫んで歓呼した。

▲与野党の衝突=陳総統が再集計を受け入れる方針を固めたことによって、この日、立法院の運営委員会が開催されたが「行政検票制度」の導入に向けた「総統・副総統の罷免法」の改正案と議事日程をめぐって与野党が激しく対立した。

与党の民進党は「得票率の差が1%未満である場合、投票日から7日以内に行政府に、部分または全面的な再集計を要求できる」との修正法案を提出した。続いて「今回の選挙で、この条項を適用するかどうかは、今後の3回にわたる法案審議を経て決めよう」と提案した。

国民党など野党連合はこれについて「3回の法案審議を行いたいというのは、法案修正を無期限に遅らせようとする術策」とし「きょう、2回の審議で法案を可決させた後、早ければ25日に再集計を実施しよう」と反論した。結局、国民党の寥風徳運営委員長が、散会を宣布し、与野党の議員らは書類と什器を投げながら、激しく衝突した。

▲今後の再集計政局への見通し=陳総統が再集計を通じた「真正面からの突破戦略」に転じたのは、銃撃事件や選挙操作などの疑惑をめぐる抗議デモと国内外の厳しい視線が、これ以上無視できなくなった状況に至ったからだ。

何よりも米国の圧力が大きく働いた結果というのが、地元の政治分析家らの伝言だ。米国務省は選挙の翌日である21日「台湾国民が民主的な形で選挙を行ったことを祝いたい」との声明を出したが、当選についての祝賀メッセージは発表しなかった。

とりわけ、台湾の米代表部代表が落選者の連候補に先に会い、およそ1時間にわたって密談を交わした後、陳総統に「野党の要求を受け入れるように」「平和的な事態解決を」などと勧めたものとされる。

政治評論家の胡忠信氏は「陳総統が恐れているのは米国であり、連候補や野党支持者らの抗議デモではない」とし「連候補が選挙結果の発表以降、強硬姿勢を示したのも、米国が背後で支持したため」と話した。

しかし、再集計の実施という大きな流れは決まっても、法案の見直しをめぐる与野党の隔たりが解消されなければ、相当期にわたって、政局不安は続くものとみられる。野党は、再集計を受け入れるとの発表とは別に、27日、100万人を動員した大規模な選挙不正糾弾デモを繰り広げて、陳総統に、さらに圧力を加える計画だ。



黃有成  yshwang@donga.com