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「詐欺・偽装・暴力の無い国際結婚を支援します」

「詐欺・偽装・暴力の無い国際結婚を支援します」

Posted March. 02, 2015 13:45,   

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毎週日曜日になると、ソウル鐘路区恵化洞(チョンノグ・へファドン)の交差点にフィリピン出身の移住労働者らが集まってくる。各界階層のボランティアたちが賃金未払いや労災問題の相談を受けるからだ。2010年、ある企業の人事チームに勤めていたハン・ジンヒ氏(35)も、仕事の経験を活かしてボランティアに参加した。ハン氏は、無料相談を始めたことがきっかけとなって、移住民たちの生活に大きな関心を寄せるようになった。

「私が金を払って(花嫁を)買ってきたのに…」。ある日、ハン氏は、外国人女性と結婚した男性からこのような話を聞かされ、びっくりした。結婚斡旋業者に費用を払って、「スピーディな結婚」をした男性の中には、このように妻を「金を払って買ってきた物」と思っている人間が少なくない。妻に対して頻繁に言語的暴力を振るったり、ひどい場合は外出まで止める事例もあった。相手についてよく知らないまま結婚したため、家庭内での生活も円滑ではなかった。一方、結婚前から配偶者の国の言葉を学びながら準備してきた夫婦ほど、幸せな家庭を営んでいる。

当時、国内の多文化関連団体は、結婚後の家庭生活を支援するところがほとんどだった。多文化家庭で生じ得る問題を予防し、それに備えるために支援する団体などほとんどなかった。ハン氏は、このような団体を自ら作ることを決めた。

2013年9月、ハン氏は意を共にする人たちと意気投合して、NPO「新多文化貢献運動本部」を立ち上げた。ハン氏は事務局長を、ボランティアを通じて出会ったハン・ミンイ氏(37、女性)が代表を務めた。まず、才能寄付者を招いて、忠清南道扶餘郡(チュンチョンナムド・ブヨグン)や京畿安山市(キョンギ・アンサンシ)などを回りながら無料講演を開いた。タイトルは、「幸せな多文化家庭には秘密がある」、「準備された国際結婚と幸せな夫婦生活」、「正しい国際結婚の正解は何か」などだった。毎回40人余りが集まって、関心を示した。

教育のほか、国際結婚の準備のためにやらなければならないことも多かった。二人はそれまで勤めていた会社を辞め、ベトナムとかかわりのある韓国企業各社の扉を叩いて、4社から後援をとりつけた。そして新しい目標を立てた。ほかならぬ、「1500組の幸せな多文化家庭」を作ること。その名は、韓国とベトナム(越南)から取って、「第1回韓・越幸福プロジェクト」とつけた。

彼らは、カウンセリングや教育だけでなく、いわば「お見合いモニタリング」も手がけている。業者を通してお見合いの過程を撮影した後、万が一にも通訳の過程に問題はなかったのか確認する。また、現地では花嫁だけでなく、両親や現地の斡旋者も、「詐欺や偽装目的の結婚なら責任を取る」という同意書を作成させている。韓国入り後は、夫婦教育を実施する。

彼らの目標は、多文化家庭に詐欺や偽装、暴力などの言葉がなくなることだ。彼らは、「問題のある多文化家庭と幸せな多文化家庭で育った子供は、確かに違いがあるはずだ」とし、「多文化家庭でうまく暮らしていくことができるよう、準備段階からその方法を知らせていきたい」と話した。