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米特別調査局、FBI長官の捜査に着手

Posted November. 03, 2016 09:41,   

Updated November. 03, 2016 10:17

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ジェームズ・コミー米連邦捜査局(FBI)長官は、「正義の使徒」で通じた。法務副長官在職時の2004年、国家安全保障局(NSA)の盗聴政策に反対して病床にいた司法長官ジョン・アシュクロフトに代わってホワイトハウスの人々を阻止し、政策の再認可の署名を拒否したエピソードで有名だ。

 

そのコミー氏が不道徳な公権力の政治介入を象徴する人物であるフーバー元FBI長官と比較されることとなった。大統領選挙を8日後に控えた先月30日、民主党候補ヒラリー・クリントン氏のメール・スキャンダルの再捜査を発表すると、FBIが秘密情報を利用して政治全般に関与した過去を踏襲するという批判が溢れた。

有名ジャーナリストのサンフォード・アンガー氏は先月31日、米紙ニューヨーク・タイムズに、「フーバー元長官は、事前警告なく予想外の方法で(政治的)事案に介入した」としてコミー氏とフーバー氏が似ていると指摘した。ブッシュ政府でホワイトハウス選任倫理担当弁護士を務めたリチャード・ペインター氏は先月30日、米特別調査局と政府倫理庁にコミー氏が「権力を乱用して『公職者の選挙介入を禁止した『ハッチ法』に違反したとFBIを告訴した。

同紙は、FBIのクリントン氏の私的メールの再捜査発表が慣例に外れると批判した。同紙は、FBIが「大統領選挙に介入するという印象を与えかねない」という理由で8月、共和党候補ドナルド・トランプ氏の前選対本部長ポール・マナフォートのロシア癒着関係疑惑とクリントン財団の捜査を公開しなかった点を根拠に挙げた。そして、「FBIに吹き荒れた逆風がここ最近見られないレベルだ」という内部の声も伝えた。

 

しかし、進歩寄りの政治家を標的としたフーバー氏とは違って、コミー氏は両候補をいずれも助けたという批判を受けている。コミー氏は7月、メール・スキャンダルと関連してクリントン氏不起訴決定を下し、共和党とトランプ氏から非難を受けた。新たに発見されたメールの存在を隠す場合、さらに深刻な選挙介入疑惑を買っただろうという反論もある。同紙は、コミー氏の側近の話を引用して、「さらに発見されたメールの存在が知らされる場合、意図的に情報を隠したという印象を与える恐れがある」と判断し、コミー氏が公開した可能性があると解釈した。



韓基渽 record@donga.com