Go to contents

年次休暇を8日間も使えない会社員

Posted July. 17, 2017 09:22,   

Updated July. 17, 2017 09:33

한국어

会社員のイ某氏(31・女)は7月中旬だが、まだ夏休みの計画を決めていない。直属のチーム長が自分の休暇のスケジュールを明らかにしていないからだ。イ氏は、「年次(勤続年数)の順で休暇を決める会社の雰囲気のため、先に希望する日付をなかなか選べない。チーム内の末っ子は機嫌伺いのために、夏休み期間そのものを逃すケースも多い」と話した。

このような雰囲気のため、韓国の会社員らは、1年間に与えられた年次休暇日数(15.1日)の半分ほどである7.9日しか休んでいないことが分かった。イ氏のように、会社の上司の機嫌を窺ったり、業務が多すぎて休暇を取ることすらままならないケースが多かった。

文化体育観光部と韓国観光公社が、このような内容を盛り込んだ「国内観光活性化のための休暇使用促進策や休暇拡散の期待効果」と題した調査結果を16日発表した。今回の調査は、産業研究院に依頼して、今年3月時点で公共機関や民間企業で1年以上在職していた20~59歳の賃金労働者1000人と中小・中堅企業および大企業の人事・福祉担当者を対象に実施した。

アンケートに参加した会社員10人の中3人は、1年間使った休暇日数が5日未満だった。回答者の11.3%は、一日も休まなかったと答えた。経済協力開発機構(OECD)加盟諸国の平均休暇日数(20.6日)と休暇使用率(70%)に比べると大幅に低い数値だ。

休暇をすべて使えない要因(複数回答)として、職場内雰囲気(44.8%)を挙げる人が最も多かった。次に、△業務が過剰か代替人員がない(43.1%)、△年次休暇の補償金を受け取るために(28.7%)の順だった。

休暇使用の経済的期待効果を分析した結果、昨年基準で韓国労働者1400万人に認められた年次休暇を全て使用すると、余暇消費支出額が16兆8000億ウォン増えることが試算された。これによる直接的または間接的生産誘発額も約29兆3570億ウォンと集計された。これは現代(ヒョンデ)自動車の「ソナタ」46万台を生産したり、三星(サムスン)電子のスマートフォン「ギャラクシーノート4」1670万台を生産することに相当する金額である。

一方、農林畜産食品部と海洋水産部などの関係省庁は、今年、国内農村と漁村、山村で休暇を過ごそうという意味の「農山漁村での夏休み過ごし」キャンペーンを共同推進する。これらの省庁では20日、ソウル鍾路区清渓川路(チョンノグ・チョンゲチョンロ)にある東亜(トンア)メディアセンター社屋前をはじめとする全国の繁華街10ヶ所で、広報活動を開始する予定だ。公務員から先に国内農山漁村で休暇を過ごすことができるように、各省庁に農食品部と海洋水産部長官名義の公文も発送される。



周愛眞 jaj@donga.com · 崔惠? herstory@donga.com