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国家エネルギー大計、「脱原発」、第一歩から奇襲決定

国家エネルギー大計、「脱原発」、第一歩から奇襲決定

Posted July. 15, 2017 10:31,   

Updated July. 15, 2017 10:38

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韓国水力原子力(韓水原)が、新古里(コリ)原子力発電所5、6号機の建設を一時中断した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の大統領選公約である「脱原発」に向けた最初の措置だが、十分な議論なく朝の時間帯にホテルで決定を出し、「ひったくり理事会」という批判が出ている。

韓水原は14日午前8時30分、慶尚北道慶州市北軍洞(キョンサンプクト・キョンジュシ・プクグンドン)のスイートホテル慶州で理事会を開き、在籍理事13人のうち12人が賛成し、新古里原発5、6号機の建設中断を決めた。今回の措置は、政府が公論化委員会を設置した時から適用される。中断期間は3ヵ月。

 

韓水原の今回の決定は、第1級のセキュリティを要する軍事作戦に匹敵する。韓水原は13日午後3時、慶州本社で理事会を開き、原発建設中断案を可決しようとしたが、労働組合の反対で失敗した。このため、理事会を16キロ離れたホテルで開催した。

理事会開催の時間も、理事会開催が失敗した翌日の14日午前8時30分に決めた。韓水原は13日午後から理事に電話やメールで、午前9時までに出席するよう伝えた。「韓水原が週明けに理事会を開くだろう」といううわさが流れ、前日と違って労組と地域住民の監視も少なかった。

韓水原の今回の措置に「拙速決定」という批判が各界から起きた。今回の決定は、14日午前9時20分頃から約30分で下された。韓水原労組は、「今回の決定は、軍事独裁時代なら可能な奇襲拙速決定」とし、「泥棒理事会の決定に対して効力停止仮処分申請をする」と明らかにした。野党「国民の党」は、「今回の決定は、朴槿恵(パク・クンへ)政府の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備の過程と違いがなく、国家のエネルギー政策決定を軍事作戦のように推進した」と非難した。

 

韓水原は今回の決定が仕方のない選択だったと強調する。韓水原は、「緊急理事会の開催が決定の信頼性を傷つける恐れはあったが、速やかに公論化することが国民の憂慮解消に良いと判断した」とし、「理事の苦悩に満ちた決定を理解してほしい」と主張した。韓水原の李官燮(イ・グァンソプ)社長も、「速やかに決定を下すことが混乱した状況より良いと考えた」と説明した。

今回の決定が、政府が推進する脱原発政策の真正性を傷つけたという見方もある。ソウル大学原子核工学科の朱漢奎(チュ・ハンギュ)教授は、「原発の一時中断を決めた閣議も20分間の議論で結論に至った」とし、「十分な議論と説得が必要な事案を軍事作戦のようにすることは、手続き的にも問題だ」と指摘した。



李建赫 gun@donga.com