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メジャーリーグで記録的な本塁打量産、投手たちからは疑問の声

メジャーリーグで記録的な本塁打量産、投手たちからは疑問の声

Posted July. 03, 2017 09:41,   

Updated July. 03, 2017 09:49

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バリー・ボンズ、マーク・マグワイア、アレックス・ロドリゲスらホームランバッターが全盛期をおう歌した1990年代松から2000年代初めは、いわゆる「薬物の時代」と呼ばれる。大多数のホームランバッターが禁止薬物の力を借りたことが明らかになったからだ。とくに2000年は、メジャーリーグ史上最多の5693本の本塁打が量産された。しかし、今年のメジャーリーグは「薬物の本塁打時代」を超える勢いだ。

6月1日から30日まで(現地時間)の1ヵ月間、メジャーリーグでは実に1101本の本塁打が出た。2000年5月に記録した1ヵ月間の最多本塁打記録(1069本)を軽く超える本数だ。6月のペースなら今シーズンのメジャーリーグでは6130本の本塁打が予想される。

今シーズンに驚異的な本塁打レースをけん引している主役はルーキーのアーロン・ジャッジ(25=ニューヨーク・ヤンキース)とコディ・ベリンジャー(22=ロサンゼルス・ドジャース)だ。

バランスの取れた巨体(身長210センチ、体重128キロ)のジャッジは、今年のメジャーリーグで最も注目を集める選手だ。怪力をもとに2日現在、27本の本塁打を放ち、アメリカンリーグの本塁打首位をマークしている。打点(62点)とOPS(出塁率+長打率=1.138)も1位だ。打率も3位(.324)につけるほど精巧さも備えている。

ジャッジは先月12日のボルチモア・オリオールズ戦で151メートルも飛ぶ大型弾を放った。その前日には時速121.1マイル(約195キロ)の本塁打を放ったが、これはスタットキャスト(打球と投球情報を記録するメジャーリーグの解析システム)が導入された2015年以降、最速記録だ。今のペースを保てば、ジャッジは今シーズンのリーグ新人王はもちろん、MVPまで受賞が有力だ。新人王とMVPを同時に受賞した最新例は、2001年の鈴木一朗(イチロー、当時シアトル・マリナーズ)だった。

今年4月末にメジャーリーグデビューを果たしたベリンジャーも驚くべきペースで本塁打を連発している。6月だけで13本を放った。2日までの64安打のうち24安打が本塁打だ。打率は多少低いが(.267)、本塁打1位、打点11位(56点)でチームの主砲として定着した。

しかし本塁打が量産されると、投手たちが不満の声をあげている。多くの投手がローリングス社が提供する「公式球」に疑問を示している。ボストン・レッドソックスのデビット・プライスは、USAトゥデーのインタビューで「(公式球がおかしくなったと)100%確信している」と話した。マイアミ・マリーンズのブラッド・ジグラーは、「今は全球場がコロラドのクアーズフィールドになった感じだ」と話した。高地に位置するクアーズフィールドは空気の抵抗が小さく、打球が遠くまで飛ぶことから「投手の墓」と呼ばれる。

メジャーリーグ事務局は、公式球問題が持ち上がると2日、全30球団に「公式球の構成に変化があったという証拠はどこにもない」との立場を表明した。



李憲宰 uni@donga.com