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「キムチを食べると体重は減り、肌まで綺麗になる」

「キムチを食べると体重は減り、肌まで綺麗になる」

Posted June. 09, 2017 08:55,   

Updated June. 09, 2017 08:56

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「同じ料理を食べても体重が少なめに増えるならどれだけいいでしょうか?キムチにはこのようなダイエットの秘訣が隠れています」

先月に会った世界キムチ研究所(キムチ研)のチェ・ハクジョン研究開発本部長は、図体の違うマウス2匹の写真を見せた。一匹は肥満に見え、もう1匹はちょうどいいぐらいふっくらと肉がついていた。彼は、「ぽっちゃりマウスのボディケアの秘訣は、まさにキムチの中の特定乳酸菌を毎日摂取したことだ」と説明した。

●キムチを食べたふっくらとしたマウスと食べなかった肥満マウス

キムチ研の研究チームは最近、キムチから分離した乳酸菌「WIKIM31」の肥満予防効果を動物実験で確認した。WIKIM31とは、キムチ研(WIKIM)がキムチから分離した31番目の乳酸菌という意味だ。

研究チームは、生後4週目の若いマウス二匹を一緒に育てた。二匹共に脂肪がたっぷり入った高カロリー飼料を与えた。その中の一匹だけに、毎日、WIKIM31を10億匹ずつ与えた。食習慣のおかげで二匹共に太ったが、乳酸菌を食べたマウスと食べなかったマウスの体は大きく異なっていた。人間で言えば、食べる物も、活動量も同様だが、3ヵ月間で体重が3〜4キロも違う悲しい出来事が起きたのだ。

チェ本部長は、「WIKIM31が腸に入って、肉が少なめにつく体質に体を変えるからだ」と説明した。ふっくらマウスの腸で脂肪分解酵素の分泌を促進する腸内微生物「パクテロイデス(Bacteroides)」と、炎症や肥満の予防効果のある微生物「アッカーマンシア(Akkermansia)」の割合が増えた。脂肪がよく分解される体質に変わったという意味だ。

研究チームは、肥満マウスに比べ、ふっくらマウスの脂肪量が少ないことを確認した。ふっくらマウスの筋肉量は、肥満マウスとほぼ同じだったが、腹部脂肪や副睾丸脂肪は30%が少なかった。血中コレステロール濃度と中性脂肪濃度、肝機能など、肥満に関する代謝性疾患の指標も改善した。

●肌の健康はもとより、腸疾患の改善まで「キムチ・セラピー」

適当に熟したキムチ1グラムには1億匹以上の乳酸菌が入っている。韓国人が一日平均70グラムのキムチを食べることを考慮すれば、一日キムチを介して乳酸菌70億匹を食べることになる。研究チームは、WIKIM31のように、特定効能を示す乳酸菌を分離して「微生物遺伝子バンク」に保管している。アトピー性皮膚炎の症状を緩和するWIKIM28、腸疾患の改善に効果を示すWiKim38など、効能もまちまちだ。

研究チームは、最終的にはキムチ自体が健康機能食品になるいわば「キムチセラピー」を実現しようとしている。例えば、肥満予防効果が立証されたWIKIM31の乳酸菌だけが含有されたキムチを作って、「なかなか体重の増えないキムチ」を作るやり方だ。今までキムチ研が発見したキムチの乳酸菌は約35000種。地域ごとにレシピや熟成環境が異なるだけに、今後も様々な種類の乳酸菌が継続的に発見されるものとみられる。キムチセラピーの変身には限りがないだろうと期待される理由だ。

チェ本部長は、「キムチセラピーが現実化すれば、食事中に自然に健康まで手にできるだろう」といい、「これとは別に、動物実験で効果が検証された乳酸菌は、臨床試験を経て微生物を薬として活用する『ファーマバイオティクス(Pharma- Biotics)』製品にする計画だ」と明らかにした。



광주=권예슬동아사이언스기자 光州=クォン・イェスル記者 yskwon@donga.com