台湾中央通信は1日、カナダ軍事専門誌「漢和ディフェンスレビュー」を引用して、中国精密機械輸出入総公司(CPMIEC)が最近、中東のある国とFD-2000防空システムを販売する契約を結んだと報じた。FD-2000は、中国がロシアのS-300を改良して開発した3世代中長距離地対空ミサイル「紅旗(HQ)-9」の輸出型で、中国版パトリオットと呼ばれる。FD-2000防空システムは、一つ車両の紅旗-9とは違い、レーダー車両と統制車両が分離している。紅旗-9の1個大隊は8台の発射車両を運用し、各車両に4機のミサイルが搭載されている。
紅旗-9は最大射程距離200キロで、高度30キロ以内で敵の航空機や戦術ミサイルを迎撃できる。中国は2009年10月1日の建国60年の軍事パレードで紅旗-9を初めて公開し、米国、ロシアに続き独自の防空力を備えた3番目の国家になったと明らかにした。2010年9月には、大気圏の外から飛んでくるミサイル迎撃にも成功した。
CPMIECは2015年、トルコと34億ドル(約3兆8000億ウォン)規模の紅旗-9ミサイルシステムの販売契約を締結した。しかし、紅旗-9がトルコに配備された北大西洋条約機構(NATO)の防空システムと互換性がないだけでなく、共に運営される場合、NATO防空システムの機密が流出する恐れがあるとして米国とNATOが反発し、中東輸出は挫折した。中国の紅旗-9の海外販売は今回が3度目で、中央アジアのウズベキスタンとトルクメニスタンにも輸出している。紅旗-9輸出に続き、中国のレーダーシステム、空中早期警報機、戦闘機などの中東輸出の可能性も高まった。
具滋龍 bonhong@donga.com