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仏警察が中国人男性を射殺、パリの中国人たちが抗議デモ

仏警察が中国人男性を射殺、パリの中国人たちが抗議デモ

Posted March. 30, 2017 08:32,   

Updated March. 30, 2017 08:32

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フランス・パリに住む中国人男性が、自宅で私服警官に撃たれて死亡したことを受け、現地の中国人たちが激しいデモを行い、波紋が広がっている。パリ警察は、警察に刃物を持って対抗して起こったことだとしたが、中国政府は抗議し、国営メディアは、「人種差別が介入した過剰対応」と非難した。

29日、フランスのメディアと中国共産党機関紙「人民日報」の姉妹紙「環球時報」などによると、事件は26日午後8時頃(現地時間)、パリ北東の19区の中国人密集地域キュリアル地区のあるアパートで家庭内暴力の通報を受けて警察が出動して起こった。

警察は、近隣住民の通報を受けて家庭内暴力が起こった家に到着し、強制的にドアを開けて入った。すると家にいた男性が刃物を持って警察に攻撃し、後ろにいた警官が正当防衛で発砲したということだ。

しかし、発砲で死亡した劉少尭さん(56)の娘の話は全く異なる。父親がちょうど包丁で魚を切っていた時、上の階で隣人が喧嘩する声が聞こえたので様子を見に行って戻り、包丁を持っていた時に警察が入って来て発砲したということだ。家では家庭内暴力もなかったと話した。遺族側弁護士は、「警官への攻撃はなかったのに、何の警告もなく銃を撃った」と主張した。

射殺されたことが伝えられた翌日夕方、パリの中国人約150人が19区の警察署前でパトカー1台を燃やし、警官に石を投げるなど、激しい抗議デモを行った。警官3人が負傷し、デモに参加した35人が警察に連行され、26人が取り調べを受けている。

中国外交部の華春瑩報道官は28日、定例会見で、「フランス政府に厳しく抗議した」とし、「フランス内の中国人の安全と法的権利を保障しなければならない」と求めた。環球時報は社説で、「公共の場所でもなく家庭に入ってきた警官は慎重に対処すべきだった」とし、「銃で制圧したことは人種差別だ」と批判した。同紙は、「文明社会のフランスが移民弱者に対する強圧的態度を露呈した」と主張した。

フランスに居住する中国人は公式には約60万人だが、不法滞在者を含めれば、実際は200万人程度だと、BBC電子版の中国語版が29日付で伝えた。フランス外務省は、「フランス内の中国人の安全を守ることは第一の任務」とし、「真相を調査して発表する」と約束した。



具滋龍 bonhong@donga.com