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テロに対処する姿勢

Posted March. 24, 2017 13:20,   

Updated March. 24, 2017 13:20

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2005年7月7日、英国の首都ロンドンで地下鉄と2階建てバスなど公共交通機関4カ所で連続的に爆発が起きた。通勤ラッシュでの惨事で50人を超える市民が死亡した。前年3月11日にはスペイン・マドリードの通勤列車4台が爆発し、190人以上が犠牲者が出た。2001年に国際テロ組織アルカイダが民航機で米国ニューヨークのツインタワーを攻撃した9・11テロに続く7・7テロ、3・11テロと呼ばれた。米国主導の「テロとの戦争」に参加したという理由でアルカイダが報復したのだ。

◆7・7テロは、英国がイスラム過激組織から受けた初めての自殺テロだった。だがロンドン市民たちは怯えることはあっても、恐怖心に負けることはなかった。右往左往することなく、落ち着いて日常の秩序を守った。地下鉄は事件発生一日で正常運行した。9・11テロの時、ワシントンにいたある英国人は、米国人たちがパニック状態に陥っていたのとはあまりにも対照的だと言うほどだった。英国人ならではの沈着さが惨事を克服する力になったのだ。

◆22日(現地時間)、ロンドンのウエストミンスター橋で乗用車が歩道に突進するテロが起きた。無防備状態だった民間人を狙った攻撃で、しばらく交通が規制されたものの、すぐ日常に戻った。まもなくソーシャルメディア(SNS)には「我々は恐れない(#WeAreNotAfraid)」というハッシュタグ付きでテロへの立ち向かう気持ちを示した書き込みが相次いだ。2015年、フランス・パリでカフェテラスを狙った無差別の銃撃テロが発生した直後も、SNSに「私はテラスにいる(#JeSuisEnTerrasse)」という書き込みが次々と投稿された。

◆以前のアルカイダによるテロや最近のイスラム国(IS)によるテロは、無垢な民間人、いわゆる「ソフトターゲット(Soft Target)」を狙うことで極度に恐怖心を起こさせようとする。テロ組織に同調する「孤独なオオカミ」が起こしたテロは、事前に防ぐことも困難だ。もはやテロは非日常から日常のものとなった世の中だ。今回のロンドンテロ事件でも韓国人観光客5人が負傷した。テロを受けたときどう対応するかによって「国格」が問われるようになった気がする。