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東芝が解体の危機

Posted February. 16, 2017 08:29,   

Updated February. 16, 2017 08:29

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「日本電子企業のプライド」と呼ばれていた130年の歴史を持つ東芝が、事実上の解体手順を踏んでいる。原子力発電所事業で巨額の損失を出したうえ、会計不正が相次いで摘発され、致命的な打撃を受けた。

東芝は15日午前、東京本社に取引をしている金融会社約80社を集めて説明会を開き、来月末までの融資の維持を要請した。東芝は前日、決算資料の提出期限を守れず、株価が二日間で15%近くも暴落した。上場企業が決算日を守れないのは極めて異例のことだ。東芝の綱川智社長は前日の記者会見で、「原発事業の会計処理において不適切な圧力があったという内部告発があった」という理由を挙げた。

東芝が、会計不正論議に巻き込まれたのは、今回が初めてではない。2015年には、2008年から2014年までに2248億円(約2兆2500億ウォン)規模の不正会計が行われたことが摘発され、最高経営陣3人が一挙に辞任する未曾有の事態が起こった。

この事件の影響で、東芝は2015年の決算で4600億円(約4兆6000億ウォン)の大規模な赤字を出し、資金確保のために昨年は、コア事業である医療部門を6655億円(約6兆7000億ウォン)でキヤノンに売却しなければならなかった。白物家電部門は、中国家電メーカー「美的」に売却した。

今回は、2006年に買収した米原発企業「ウェスティングハウス」が足を引っ張った。2011年の東日本大震災時に福島原発事故が起きて世界の原発市場が縮小し、安全基準が強化され、コストが幾何級数的(膨大)に膨らんだ。東芝は前日、米国での原子力発電事業の損失が7125億円(約7兆1000億ウォン)に達すると発表した。原発事業を主導してきた志賀重範会長は、辞意を表明した。

原発事業の損失で、東芝は、資産より負債のほうが多い債務超過の状態になった。足元に火のついた東芝は、資金調達のため、当初20%の持株を売却することにしていた半導体事業の半分以上も売却する方針を明らかにした。半導体は、東芝売上高の約30%を占めるコア事業と言える。現在、韓国のSKハイニックスや台湾フォックスコンなどが、買収の意思を明らかにしている。綱川社長は記者会見で、「すべての持株の売却もあり得る」と首をうなだれた。

東芝はまた、原発事業の売却も検討しているが、適当な買収者を見つけられずにいる。半導体と原発事業を売却すれば、主力事業の中ではインフラだけが残る。ここで、現在行われている調査の結果、原発事業での不正会計が判明すれば、損失規模はさらに増える可能性がある。日本のマスコミではすでに、東芝の「解体」や「消滅」まで言及している。



張源宰 peacechaos@donga.com