このような欧米の見方を誇張や恐怖と定義し、中国の浮上や行動を客観的に見るべきだと主張する中国専門家らがいる。十数年間中国について研究した本の著者の中に「ノルウェー」という見慣れぬ国籍が目に付く。しかし、世界5大原油輸出国として世界動向に敏感な国でも、中国や米国と利害関係が絡んでいる国でもないことを理解すれば、彼らの見方はもう少し信頼してもよさそうに思える。
彼らは、中国への欧米流偏見に対して、データを基に立ち向かっている。その一例として、「バンパイヤのように全ての技術を吸い上げる」と主張するとある欧米学者の中国批判について、世界主要国の研究開発費支出データをもって反ばくする。中国が革新や学術研究に対して、米国に匹敵するほどの多額の投資をしていることを強調するためだ。彼らは、「一時、『日本製』が低質から高級の象徴に浮上したように、『中国製』の存在感も間もなく変わるだろう」と見込んでいる。
しかし、ひたすら中国の立場だけを代弁するわけではない。中国が米国を抜いて超強大国になるだろうという予測については、冷静に否定する。中国はまだ、ほかの国が「自分が願うモノを願うように」作る力、すなわち、ソフトパワーがないからだという。このように冷湯と温湯とを行き来する彼らの中国分析に関する49本の文が掲載されている。
金培中 wanted@donga.com