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第2ホワイトハウス「トランプ・タワー」

第2ホワイトハウス「トランプ・タワー」

Posted December. 22, 2016 09:29,   

Updated December. 22, 2016 09:31

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「トランプ氏の当選は、サッカースター、クリスティアーノ・ロナウドには悪い便りだ」

 

英紙ガーディアンは、トランプ氏の当選後に変わった米ニューヨークのトランプ・タワーの雰囲気をこのように伝えた。ロナウドは昨年8月に1850万ドル(約220億ウォン)でトランプ・タワーの71坪の高級マンションを購入した。しかし、トランプ氏の当選後に検問が強化され、観光客が集まり、生活しづらくなったという。全米公共ラジオ(NPR)も、トランプ・タワーには俳優のブルース・ウィリスをはじめハリウッドスターが多く暮らしているとし、彼らが騒々しくなったトランプ・タワーを忌避するだろうと報じた。

ニューヨーク5番街にある58階建の最高級の住居・店舗複合ビルのトランプ・タワーが、「権力の中心地」として注目されている。ワシントンにあるホワイトハウスよりも高緯度なので、「北ホワイトハウス(White House North)」と呼ばれ、インターネットではトランプ・タワーとホワイトハウスを組み合わせたパロディが流行している。

最上位3階にわたるペントハウスは、トランプ氏と家族の居住空間だ。26階には政権移行チームの事務所がある。ロビーには記者たちが、ロビーに誰が来るのか、何階に行くのか、トランプ氏に会ったのかなどリアルタイムで伝える。特にエレベーターの最高層ボタンを押してトランプ氏に会ったとすれば、すぐに話題になる。米紙ロサンゼルス・タイムズは17日、「ニューヨークで最も重要なエレベーターはトランプ・タワーにある。搭乗者が何階を押すかがまさにその人の権力を示す」と伝えた。

トランプ・タワーを訪れる人の大半は新政権への参加を望む候補たちだ。トランプ・タワーが面接会場になった。トランプ氏は、スポーツや文化系の人々を呼んで、米社会が直面した様々な問題に関する意見を聞いたりもする。プロアメリカンフットボールリーグ(NFL)のレジェンドとして引退した黒人選手レイ・ルイスとジム・ブラウンに会って、アフリカ系黒人の若者が組織暴力に陥る問題について意見を交わした。

 

トランプ・タワー訪問者の大半が一人で降りて来るが、時々トランプ氏が一緒にロビーに降りてきて訪問客を見送ったりもする。最上の待遇だ。トランプ氏が6日、米国に500億ドル(約60兆ウォン)の投資を約束した日本ソフトバンクの孫正義社長と一緒にロビーで突然記者会見をしたのが代表的だ。

 

トランプ・タワーの有名税は続く見通しだ。トランプ氏は来年1月20日にホワイトハウスに入城するが、トランプ氏の家族は少なくとも数ヵ月間、ニューヨークに留まる予定だ。1983年の完工後30年以上暮らしてきたトランプ・タワーに特段の愛着を持っているトランプ氏は、ワシントンとニューヨークを行き来して執務する考えだ。

大統領を警護するシークレットサービス(SS)は、ブッシュ前大統領の故郷であるテキサス州オースティンのクロフォード農場、ビル・クリントン元大統領のニューヨーク州チャパクアの自宅にも空間を借りて警護施設を設置した。しかし、トランプ・タワーは流動人口が多いうえ賃貸料も高く容易ではない。1万平方フィート(約280坪)の事務所の年間賃貸料が70万ドル(約8億4000万ウォン)にのぼる。

ニューヨーク警察は困り果てている。1日に50万ドル(約6億ウォン)の警護予算がかかるためだ。ニューヨーク警察庁のジョン・ミラー対テロ次長は、「トランプ氏が就任後も毎週末にニューヨークに戻る場合、時折平日の夜に立ち寄る場合、これにかかる警護予算は予測できない」とため息をついた。



黃仁贊 hic@donga.com