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[オピニオン]聴聞会会場での無礼な「挙手投票」

[オピニオン]聴聞会会場での無礼な「挙手投票」

Posted December. 08, 2016 09:15,   

Updated December. 08, 2016 09:23

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発声や拍手、挙手、起立採決は、投票とは違い、投票者の秘密は保障されないが、簡単に賛否がわかるので多く利用されている。発声や拍手による採決は、賛成側と反対側とのうち、声の大きい方が勝つ採決といえる。しかし、圧倒的な差がなければ、どっちの方が優勢か、なかなか見分けがつかない。挙手や起立採決は、一つ一つ賛否を数えることができるので、発声や拍手採決よりは一層正確だ。そして、挙手よりは起立のほうがより儀式性が強く、国会だけを見ても、かつては起立採決が原則だった。

◆日常では、挙手による採決が最も多く利用される。会社では上司が部下たちに賛否意思をたびたび、挙手で尋ねる。しかし、部下が上司に対して、挙手をさせたりはしない。上下関係を離れて、年少者と年長者との間でも同じだ。手を上げる行為(挙手)や立ち上がる行為(起立)は、たいしたことではないが、それでも能動的動作であるため、年少者が年長者に要求する時は、無礼という感じられる側面がある。

◆一昨日、崔順実(チェ・スンシル)ゲートの国政調査会場で、最大野党「共に民主党」の安敏錫(アン・ミンソク)議員が、大手企業のオーナー9人を一列に座らせて、全国経済人連合会(全経連)の解散に反対する人は手を上げるように要求した。オーナーたちは、最初は気まずそうにもじもじと互いの様子を窺っていたが、ロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン)会長が先に手を上げると、何人かが後から手を上げた。昨日、新聞を見たら、東亜(トンア)日報を始め、朝鮮(チョソン)や中央(チュンアン)、ハンギョレ新聞が、大手企業トップらが安議員の「強要」に従って、挙手する写真を1面に掲載した。一昨日の国政調査で、最も印象的な場面だったらしい。

◆安議員は50歳だ。現代(ヒョンデ)自の鄭夢九(チョン・モング)会長は78歳、CJの孫京植(ソン・ギョンシク)会長は77歳、LGの具本茂(ク・ボンム)会長は71歳だ。韓進(ハンジン)グループの趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長など、3人は60代だ。三星(サムスン)電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長を除く全員が年長者だ。軍隊新兵教育隊で、青二才の若い調教が、年上の新参兵たちの軍規を引き締める様子を見た気がした。全経連の解散如何が本当に知りたかったら、一人ずつ個人的に尋ねる手間ぐらいかけるのが基本的礼儀といえる。28年前の日海財(イルへ財団)を巡る聴聞会においても、このような無礼な場面はなかった。

宋平仁(ソン・ピョンイン)論説委員



송 평 인 ソン・ピョンイン記者 pisong@donga.com