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「アップル特許侵害3件の賠償金は度を過ぎる」 三星の肩を持った米最高裁

「アップル特許侵害3件の賠償金は度を過ぎる」 三星の肩を持った米最高裁

Posted December. 08, 2016 09:15,   

Updated December. 08, 2016 09:24

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米国で行われた三星(サムスン)電子とアップルとの多者間特許賠償金関連上告審で、三星電子が勝利した。米連邦最高裁判所は6日(現地時間)、最高裁判官8人全員一致でこのような判決を下した。

今回の判決は、約120年ぶりに最高裁まで上がったデザイン特許関連判決のため、話題となった。米最高裁が上告許可申請を受け入れる比率は、年間全体申請件数の1%に満たないという。

判決内容が伝わったことで、三星電子の株価は史上最高値を記録した。7日、有価証券市場での三星電子の株価は、前日より1.37%高の1株=177万2000ウォンで取引を終えた。今月1日の終値基準で最高価格だった1株=174万9000ウォンを更新したのだ。同日、取引中史上最高価格である1株=177万4000ウォンまで値上がりするなど、取引中は高止まりだった。株価上昇で三星電子の時価総額は249兆2838億ウォンと、250兆ウォンに迫っている。

●最終賠償金は減ることも

今回の上告審の焦点は、三星電子がアップルのデザイン特許3件を侵害して科せられた賠償金3億9900万ドル(約4660億ウォン)が、妥当かどうかを突き詰めることだった。

三星電子は2011年4月から始まった特許訴訟で、△黒い四角形に丸い角を定めた特許(D677)、△液晶画面にベーゼル(スマートフォンの縁)を重ね当てた特許(D087)、△電卓のような格子形にアプリケーションを並べた特許(D305)などを侵害したという理由で、賠償金支給判決を受けた。賠償金の規模は、「製造物」(Article of manaufacture)の一部の構成要素で特許侵害が起きても、製造物全体価値やそこから手にした利益を基準に賠償額を算定するように定めた米特許法(第289条)に基づいて決められた。

三星電子は、「スマートフォンは、20万件以上の特許技術が融合された複合技術製品なのに、わずかデザイン特許3件を侵害したという理由だけで、販売利益金すべてを出すように主張するのは妥当ではない」と主張し、昨年12月上告した。

同日、連邦最高裁判所が三星電子の肩を持ったことを受け、賠償金を再び算定することになる。

●電子業界に一線を画した判例

電子業界では、今回の判決は単に二つの情報技術(IT)業界の大物の間での賠償額調整に止まらず、今後、より多様な競争を促す前向きな結果をもたらすだろうという評価が出ている。特に、デザインという相対的に主観的かつ曖昧な分野の特許を巡る戦いに対して、裁判所が比較的開かれた判例を下したことで、今後、業界後発走者らも市場に参入できる余地がもっとできたという見方も出ている。

これまで、フェイスブックやグーグル、イーベイなどのグローバルITメーカー各社は、「最新技術製品はデザイン一つだけを見て購入したりはしない」と、三星を公に庇ってきた。特許と関連して、課徴金を過度に幅広く適用すれば、毎年数十億ドルを投資する企業各社の研究開発が委縮しかねないというのだ。

三星電子は、「今回の特許訴訟は、グローバルIT業界が大きな関心を持って注目してきた事案だ」と主張し、「今回の記念碑的判決で、市場の公正な競争や技術発展が促進されることを期待する」と公式立場を出した。



金志炫 jhk85@donga.com · 李建赫 gun@donga.com