Go to contents

[社説]北朝鮮のハッキングで穴をあけられた軍、核心機密の流出はなかったのか

[社説]北朝鮮のハッキングで穴をあけられた軍、核心機密の流出はなかったのか

Posted December. 07, 2016 08:27,   

Updated December. 07, 2016 08:31

한국어

韓国軍のサイバー作戦本部「国軍サイバー司令部」のサーバーが北朝鮮にハッキングされた。国防部は今年9月、陸海空軍のネットアクセス用の公用PC2万台のセキュリティを担う「ワクチン中継サーバー」が新種の悪性コードに感染したことを調査し、軍機密が入っている内部イントラネット「国防網」の一部のPCが感染していることに気づいた。IPアドレスは北朝鮮のハッカーが活動する中国瀋陽で、悪性コードも北朝鮮が使っていたものと似ている。韓国のサイバー作戦総括本部が北朝鮮にハッキングされたのは2010年の司令部創設以来初めてで、安保不安が高まっている。

今年10月の国政監査でビョン・ジェソン国軍サイバー司令官は、「軍の内部網は外部と連結されるインターネット網と分離しており、ハッキングの可能性が非常に低い」と言ったが、安易な判断だった。あれから2ヵ月経ったが、軍はまだハッキングの原点だけでなくどんな機密が流出したのかも把握できていない。国防長官など軍首脳部が使うコンピュータから戦計画のような核心機密が流出したとすれば、軍事作戦まで全面修正しなければならない状況だ。

北朝鮮のサイバー挑発は、2004年までは国内機関のホームページや電子メールのハッキング程度だった。金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長がサーバー技術者を韓国の約10倍の約6000人に増やし、電力、ガス、鉄道など国家主要インフラをはじめ政府、報道機関、金融など韓国の心臓部を狙う挑発を行った。1月の4回目の核実験以降、ハッカー部隊の犯行であることを最初から明らかにする一方、特定の少数を対象にした標的ハッキングをする手法がますます大胆になっている。

国家サイバー安保に対応するコントロールタワーは大統領府国家安保室だ。崔順実(チェ・スンシル)国政介入事件後、混乱している国政で日々不安な状況で、サイバー司令部が敵に穴をあけられる初の事態が起こったにもかかわらず、金寛鎮(キム・グァンジン)安保室長は顔も見せない。金委員長は数日前、砲兵部隊訓練を視察した席で、「南朝鮮のやつらを一掃せよ」と言い放った。非常事態に軍首脳部は緊張を解かず、水も漏らさぬ対応をしなければならない。



허문명논설위원 ホ・ムンミョン論説委員 angelhuh@donga.com