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[社説]中国牽制に出たトランプ氏、韓国は情勢変化に対処しなければ

[社説]中国牽制に出たトランプ氏、韓国は情勢変化に対処しなければ

Posted December. 06, 2016 08:42,   

Updated December. 06, 2016 08:43

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中国が3日、米国のトランプ次期大統領と台湾の蔡英文総統の電話会談が「一つの中国」原則に反すると米国に抗議した。米大統領や大統領当選者が台湾総統と電話会談したのは、1979年に米国が台湾と断交して中国と国交正常化以来初めて。トランプ氏側は「両国の緊密な経済、政治、安全保障関係について話し合った」と明らかにし、単なる当選祝い以上の話をしたことを示唆した。

 

中国が憤って米中間に冷たい気流がさらに広がる兆しだが、トランプ氏は2日、ツイッターに「米国が台湾に数十億ドルの兵器を売りながら、祝賀の電話を受けるなというのは興味深い」とつぶやいた。4日には再び、「中国は人民元を切り下げたり、米国の製品に高い関税を課したりした時、南シナ海の真ん中に巨大な軍事施設を建設した時、米国に尋ねたか」と反撃した。米中関係の再確立を強く示唆するメッセージだ。

 

トランプ氏の陣営では、対中強硬派のジョン・ボルトン元国連大使などが国務長官候補に浮上している。核心参謀のスティーブン・イエーツ・ヘリテージ財団研究員は6日、台湾を訪れ、蔡総統に会う予定だ。トランプ氏は、大統領選でも中国の為替操作、不法輸出補助金の支給、対米貿易黒字などを問題視し、中国産製品に45%の関税を課すと予告した。このような圧迫に中国が押されっぱなしということはないだろう。南シナ海、通商、高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備などをめぐって衝突した米中の対立が激しさを増す可能性は排除できない。万一、トランプ氏が中国の様子見で終わらず実際に台湾との関係を強化するなら、中国は北朝鮮に接近するカードで応酬する可能性もある。

トランプ次期政権で米中対立がさらに激しくなれば、両国に挟まれた韓国は望まない選択を求められる可能性が高い。中国が国連の北朝鮮制裁から離脱すれば、北朝鮮核問題の解決は遠のく。予測が難しいトランプ氏の「米国第一主義」政策がもたらす韓半島情勢の変化に機敏に対処しなければならない。



한기흥기자 ハン・ギフン記者 eligius@donga.com