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1部昇格1年目でリーグ首位のライプツィヒ、秘訣はパイオニア的な投資と若さ

1部昇格1年目でリーグ首位のライプツィヒ、秘訣はパイオニア的な投資と若さ

Posted November. 25, 2016 08:22,   

Updated November. 25, 2016 08:24

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ドイツ・ブンデスリーガで雄牛の反乱が激しい。雄牛をシンボルとするライプツィヒがブンデスリーガの名門クラブを押しのけてリーグ首位を突っ走っている。

クラブ創設6年で5部リーグから1部リーグに駆け上がったライプツィヒの成功は神話に譬えられる。莫大な投資があったから可能だった。ライプツィヒは2部リーグにいた昨年、選手獲得のために323億ウォンを使った。リーグの残りチームが支出した移籍金総額より多い金額だ。1部リーグに上がった今シーズンは移籍金として総額620億ウォンを支出し、昨年の2倍近くまで増やした。ブンデスリーガでは3番目に多い金額だ。

ドイツ国民の節約精神はサッカー界にも深く根を下ろしている。合理的な消費で年俸にバブルが起きる余地はない。巨大資本の進出を防ぎ、ファンの権利と地域のサッカーを守っているのだ。クラブの筆頭株主でも50%以上の株の保有を禁止している規定は、公共性の強いドイツサッカーを象徴する。

このため、世界的なエネルギー飲料メーカーのレッドブルなどを後ろ盾になりふり構わない投資を行ってきたライプツィヒは、健全なドイツサッカー界においては邪魔者のように見られた。今シーズン序盤、ライプツィヒ選手団を載せたバスが敵地のファンから攻撃を受け、ライプツィヒ競技場が「除草剤テロ」を受けたのもそのためだ。

ドイツサッカーのレジェンドでバイエルン・ミュンヘンの名誉会長を務めるフランツ・ベッケンバウアー氏は昨年、「ライプツィヒが今のような投資を続けるなら35年以内にバイエルン・ミュンヘンを脅かすことになるだろう」と予想した。ベッケンバウアー氏は今頃、顔から火が出るほど恥ずかしく思っていることだろう。予想より、その時期があまりにも早まったからだ。それだけライプツィヒが巻き起こしている旋風は、投資金の規模だけで説明できるものではない。

ライプツィヒは次世代有望株だけを集めた。長期的な発展を図る思惑だった。莫大な投資で獲得した選手の中にスーパースターはいなかった。イングランド・プレミアリーグ(EPL)でブランド品を買いあさるようにスター選手を集めている中東やロシアの長者たちのクラブ運営方式とは違った。そのお陰で、ライプツィヒはブンデスリーガで最も若いチームになった。ベスト11の平均年齢は24歳を少し超える。31歳のDFマーヴィン・コンパーを除いてはほとんどが20~22歳の選手だ。

若さは経験不足という致命的な弱点を抱えている。しかしライプツィヒは、その若さを武器にした。ライプツィヒはブンデスリーガで最も運動量が多い。11人の選手が1試合で走る距離は平均116.4キロだ。

ライプツィヒは統一後、1部リーグに昇格した初の旧東ドイツクラブでもある。この地域のサッカーファンはプライドを取り戻しつつある。これ以上、若い人材を旧西ドイツ地域の名門クラブに引き抜かれることはなくなった。

ドイツのサッカーファンの視線にも変化が起きた。世論調査の結果、好感度は上がり続けている。巨額の投資で「金満クラブ」と揶揄されることもあったが、そうした中で大義名分と哲学があったから可能なことだった。パイオニア精神に徹した投資と人一倍の運動量を、ひたすら罵倒するわけにはいかないのだろう。



チャン・チヒョク記者 jangta@donga.com