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FBIのクリントン氏メール捜査、オバマ大統領にも報告せず

FBIのクリントン氏メール捜査、オバマ大統領にも報告せず

Posted October. 31, 2016 08:53,   

Updated October. 31, 2016 08:54

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米大統領選の終盤に民主党候補ヒラリー・クリントン氏のメール問題の追加捜査というメガトン級の変数を炸裂させた米連邦捜査局(FBI)のコミー長官の選択に政界の関心が集まっている。オバマ政府が任命したコミ―長官が、よりによってなぜ今この事件を捜査すると明らかにしたのだろうか。

コミ―長官の選択はFBIの伝統とも反する。米紙ニューヨーク・タイムズは、「FBIは『大統領選などを控えて重大な影響を及ぼす恐れのある決定はしない』という内部の不文律があるのにコミ―長官がこれを破る選択をした」と報じた。FBI創設者とも言えるフーバー元FBI局長が各種秘密情報に基づいて水面下で政治に深く介入したFBIの「暗い過去」を再演しないために形成された不文律をコミ―長官が破ったのだ。

 

しかし、コミ―長官は今でもクリントン氏のメール問題を公論化しなければ、後日FBIが深刻な批判を受けることになると判断したという。米紙ワシントン・ポストは、「コミ―長官が決定前、参謀に『選挙後クリントン氏のメール問題が明らかになれば、FBIがこの問題を公正に捜査したかどうかをめぐって論議に包まれるだろう』と話した」と伝えた。

このためコミ―長官は自分の直属の上官であるロレッタ・リンチ司法長官の引き止めにもかかわらず、追加捜査を単独で決めた。オバマ大統領にも事前に報告しなかったという。ホワイトハウスのシュルツ副報道官は29日、記者団に対して、「オバマ大統領もFBIの決定をメディア報道で知った」と不快感を示した。

ワシントンの一部では、コミ―長官がブッシュ政権で法務部副長官を務めた共和党員という点に注目している。検事出身のコミ―長官は1990年代半ば、ホワイトウォーター事件(ビル・クリントン元大統領がアーカンソー州知事時代、夫人のヒラリー氏の友人であるジェームズ・マッコード夫婦とともに起こしたホワイトウォーター不動産開発会社の土地開発詐欺疑惑)真相究明のための連邦上院特別委員会で活動した経歴がある。しかし、オバマ大統領はこれまで各種事件を比較的公正に捜査してきたと評価し、不偏不党の政策次元で共和党員であるコミ―氏を昨年7月、FBI長官に任命した。オバマ大統領の選択が民主党にはブーメランなったわけだ。



워싱턴=이승헌 ワシントン=イ・スンホン特派員 특파원ddr@donga.com