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北朝鮮、サッカーに大々的投資 イメージ改善狙ったか

北朝鮮、サッカーに大々的投資 イメージ改善狙ったか

Posted October. 26, 2016 08:29,   

Updated October. 26, 2016 08:31

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北朝鮮がサッカーに積極的な投資を行い、対外イメージの改善に取り組んでいる。

2018ロシアW杯最終予選進出に失敗した北朝鮮は、今年5月、ノルウェイ出身のヨルン・アンデルセン氏(53)を代表監督に迎え入れ、北朝鮮版のサッカー復興に本腰を入れた。1989~1990シーズン、ドイツ・ブンデスリーガのフランクフルトで外国人選手では初の得点王に輝いたアンデルセン監督はスイス、ドイツ、ギリシャなどで指導者生活をした。

2022年カタールW杯出場を目指す北朝鮮は、アンデルセン監督に運転手と個人秘書を提供するなど全幅的な支援をしている。年俸額が10億ウォンとされるアンデルセン監督は、ノルウェイメディアのインタビューで「仕事だけに集中できる環境」と満足感を示した。アンデルセン監督就任後、北朝鮮は海外での強化試合を通じて代表チームの戦力強化を図っている。経済難の中でも数億ウォンの経費がかかる欧州での合宿も進めている。イェイル・ヘルゲソン北欧アジア研究所長は、「北朝鮮が外国人監督を迎え入れ、サッカーに投資しているのは国際社会でのイメージ改善を狙ったものだ」と話した。

代表選手への投資は、国際舞台で競争力をつけた若い選手の欧州リーグ進出を通じての外貨稼ぎを狙ったもの、との見方もある。アンデルセン監督は、「北朝鮮サッカー協会は多くの選手が海外で活躍することを望んでいる。韓国選手が海外で成功している姿を見て自信を得た」と伝えた。アン・チャンイル世界北韓研究センター所長は、「海外に進出した北朝鮮選手の年俸などは個人所有ではない。北朝鮮当局に流れ込んだ外貨は、体制維持のための資金として使われるため、北朝鮮がスポーツを通じた外貨稼ぎに乗り出したものだと言える」との見方を示した。

北朝鮮は代表チームだけでなく、自国のクラブチームも国際大会に出場させて競争力の強化を図る計画だ。アジアサッカー連盟(AFC)は24日、「先週、平壌(ピョンヤン)で北朝鮮国内の44の球団代表が出席した中、AFCカップ出場資格などに関して説明するワークショップを行った」と明らかにした。これまで北朝鮮は、AFCカップなどの国際大会に代表チームを出場させてきたが、AFCが主催する国際クラブ対抗戦には参加しなかった。

AFCカップはAFCが分類する「サッカーの開発途上国」が参加する大会で、Kリーグのクラブが参加しているAFCチャンピオンズリーグの下部リーグにあたる。北朝鮮は、国際デビューを控えたクラブチームの技量向上を狙って自国リーグの改革にも着手した。AFCによると、北朝鮮は来年3つの地区で構成された新しいリーグをスタートさせるプランを進めているという。



정윤철기자 チョン・ユンチョル記者 trigger@donga.com