Go to contents

韓米、「戦略兵器常時配備」明文化せず

Posted October. 22, 2016 08:13,   

Updated October. 22, 2016 08:28

한국어

韓国と米国が第48回韓米安全保障協議会(SCM)で、米戦略兵器の韓半島常時循環配備を検討することで合意したにもかかわらず、これを共同声明に明文化せず、論議を呼んでいる。韓国が北朝鮮の核の脅威に対して米国との認識の隙間を縮めることができず、北朝鮮に対する強力な軍事的圧迫措置を引き出すことに事実上失敗したのではないかという批判が起こっている。米戦略兵器の常時循環配備の後続協議がスムーズに進むのか確約できないという観測も流れている。

韓民求(ハン・ミング)国防部長官とカーター米国防長官は20日、米ワシントンで開かれたSCMの直後、北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対応した韓国に対する拡大抑止の実効的強化措置を検討するという合意を含む18項目の共同声明を発表した。

 

韓長官は共同記者会見で、「米戦略資産の(韓半島)常時循環配備を含め(拡大抑止の実効的強化に向けた)追加措置が検討されるだろう」と明らかにした。しかし、「米戦略資産の常時循環配備」という言葉は共同声明に明記されなかった。一部から、米国がコストと戦略兵器の運用手続きなど現実的な理由を挙げて明文化に難色を示したのではないかという指摘が出ている。

国防部はこれに対して、「戦略的な考慮」によると説明した。韓長官はSCM直後の記者懇談会で、「特定の軍事オプションを具体的に(共同声明に)明記することが(対北朝鮮)抑止のような戦略的目的の達成に適切かどうかを考えなければならない」と明らかにした。米戦略兵器の常時循環配備を明文化して単純化するよりも、様々な措置を講じるとして「戦略的曖昧性」を維持するほうが北朝鮮により大きな恐怖を与えられるという点で戦略的効果が大きいということだ。国防部関係者も、「韓国の明記要求を米国が拒否したわけではない」とし「『追加措置』という表現にすべて含まれており、外交・国防レベルで(戦略兵器の常時循環配備に対する)後続協議が行われるだろう」と説明した。

しかし、北朝鮮の「核暴走」を阻止し、国民の安保不安を払拭させるには力不足という批判が多い。一部では、中国とロシアの反発を憂慮して、米国が戦略兵器を韓半島に常時循環配備することが難しいのではないかと懸念されている。軍消息筋は、「米国は既存の拡大抑止の展開の枠組みで韓国の安保需要を満たし、北朝鮮に対する圧迫を強めることを考えるだろう」と話した。

ワシントン=ユン・サンホ軍事専門記者