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一風変わった見方で解釈した「明成皇后」

一風変わった見方で解釈した「明成皇后」

Posted October. 21, 2016 08:25,   

Updated October. 21, 2016 08:26

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朝鮮の国母のうち、「明成(ミョンソン)皇后」ほど作品素材として頻繁に登場する人物がいるだろうか。朝鮮末期の王妃として、日本によって殺された「明成皇后」の物語を一風変わった見方で描いた作品がある。ソウル芸術団の歌舞劇「失われた顔1895」だ。

この作品は、今まで見つかった明成皇后の写真が一枚もないことをモチーフにしている。明成皇后が夫である高宗(コジョン)や義父である大院君(テウォングン)と違って、自分の顔が残されることを極めて嫌った理由や、日本軍の「キツネ狩り」作戦が、食い違った写真一枚によってとんでもない被害者を産んだというフィクションだ。さらに、壬午軍亂や甲申政變などの歴史的事実が横糸と縦糸で紡がれながら展開される。

今回の公演の最大の変化は、明成皇后役の俳優の入れ替えだ。2013年の初公演当時、強烈な演技で好評を受けたチャ・ジヨンの代わりに、「ウィケッド」や「ジキル&ハイド」などでカリスマあふれる演技を披露したキム・ソンヨンが、新たに明成皇后に抜擢された。キム・ソンヨンは、安定的演技や歌唱力を披露し、「失われた顔1895」に活力を吹き込んでいる。

演出家であるイ・ジナの演出力も目立っている。ミュージカルの前半に祭服のような白い服をまとったアンサンブルの役者たちが、明成皇后の魂を慰めながら群舞を踊るが、彼らの踊りが舞台の床に反射して、まるで湖の上でダンスをするかのような印象を与えた。「歌舞劇」というジャンルのアイデンティティーが100%現れるシーンだった。大院君と明成皇后との間で揺れる高宗の立場を、3段構造の舞台を活用して説明するシーンも卓越したものだった。景福宮(キョンボクグン)の全景を映像を通じて具現したのも、さすが洗練されている。23日まで、ソウル芸術の殿堂CJトウォル劇場で行われる。入場料は4万〜8万ウォン、お問い合わせは02-523-0984まで。評点は★★★。



김정은기자 キム・ジョンウン記者 kimje@donga.com