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[社説]恐ろしく進化する北ミサイル、北核への独自の対応力を育てなければ

[社説]恐ろしく進化する北ミサイル、北核への独自の対応力を育てなければ

Posted September. 08, 2016 08:24,   

Updated September. 08, 2016 08:25

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北朝鮮ミサイルの性能が恐るべき速度で発展している。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長は5日、ノドン3発の同時発射訓練を参観し、「今年、多階段で起きた核武力強化の奇跡的な成果をさらに拡大していかなければならない」と述べたという。核弾頭の搭載が可能な弾道ミサイルを多様化し、ミサイル性能を改良したということだ。実際、同日明らかになったミサイル弾頭は、7月21日に北朝鮮が公開したノドンの弾頭の形とは異なり、尖っていた。北朝鮮が弾道ミサイル3発を同時発射したのも初めてだ。イージス艦では一度に1発しかミサイルを迎撃できない日本は非常事態になった。

5日(現地時間)、国連安全保障理事会が緊急会議を開き、ミサイル発射を非難する報道声明を異例にも当日採択した。今年に入って北朝鮮は計13回もミサイルを発射したが、安保理は言葉だけの非難声明を9回採択したのが全てだ。金委員長は、今年1月に4回目の核実験を行い、「水素弾試験」と核弾頭の小型化も実現したと主張した。2月には長距離ミサイル「光明星4号」、6月には中距離ミサイル「火星10」(ムスダン)、8月には潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「北極星」の発射に成功した。

金委員長は、ムスダンを4月だけで3度発射し、すべて失敗したものの、5月に1度、6月に2度繰り返し発射し、6度目で成功する執着を見せた。核・ミサイルを開発する科学者を優遇し、技術向上を誘導した結果だ。核・ミサイルの高度化を武器に米国から金正恩体制の維持を保証させる考えだ。米国のオバマ大統領が、「核の先制不使用」の宣言を断念する重要な理由は北朝鮮の核武装だ。

韓国軍は、北朝鮮がミサイル発射に失敗するたびに北朝鮮の実力を過小評価した。北朝鮮の核とミサイルを阻止する高高度防衛ミサイル(THAAD)配備に対しては、野党はもとより候補地の地域住民だけでなく、与党の大邱(テグ)・慶尚北道(キョンサンプクト)議員まで反対に熱を上げた。軍の態勢を信頼できず、在韓米軍が独自の費用で持ってくるというTHAADを配備する場所も見つからないなら、何をもって国家と国民の安全と守ることができるのか。

朴槿恵(パク・クンへ)大統領と首脳会談を行った中国の習近平国家主席は、THAAD反対を明確にし、韓国と米国が中国を説得することは容易ではなさそうだ。国際社会の制裁や外交努力だけでは北朝鮮の核を阻止することに限界があることを認めざるを得ない。政府は断固たる態度でTHAAD配備を推進し、北朝鮮の核・ミサイルに対処する独自の力を育てることに国防予算を集中的に配分しなければならない。