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[社説]THAAD配備で錯綜する「共に民主党」、反米親中の本性が出るか

[社説]THAAD配備で錯綜する「共に民主党」、反米親中の本性が出るか

Posted July. 11, 2016 07:26,   

Updated July. 11, 2016 07:30

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野党「共に民主党」の李在汀(イ・ジェジョン)院内報道担当は、高高度防衛ミサイル(THAAD)配備と関連して10日、「実利と安全を最優先に賢明な判断をすべき問題だが、大統領府が独断かつ中途半端な決定で議論そのものを遮断したことは非常に残念だ」と論評した。8日のTHAAD配備発表の前後に金鐘仁(キム・ジョンイン)非常対策委員会代表(「無条件にTHAADに反対することはしないが…」)と李在慶(イ・ジェギョン)報道担当(「実益があるTHAAD配備なら…」)が表明した立場とは全く異なる。最大野党のこのような安全保障軽視は国民に不安を与え、THAADに反対する中国に力を与えかねない。

執行部が「条件付き賛成」の立場を表明すると、秋美愛(チュ・ミエ)、宋永吉(ソン・ヨンギル)議員など同党の主要関係者は「原点から見直さなければならない」と反発し、最大派閥の親文系(文在寅氏系)はもとより非主流派の議員まで「THAAD反対」に加勢した。これに対して金代表は9日、「当選3・4・5回(議員)の方々の思考が古くなり、過去だけを考えて新たに迫る波をしっかり感じることができない」と反論した。文在寅(ムン・ジェイン)前代表は9日ヒマラヤ訪問を終えて帰国したが、特に言及はなかった。文氏も曖昧な沈黙を破って見解を明らかにしなければならない。

同党は4・13総選挙を前後して、金代表を中心に軍部隊訪問など「安保の右への旋回」を継続した。このような行動が野党第1党の「安保不安」イメージを払拭させ、総選挙勝利に役立った。「共に民主党」の政治綱領・政策には、「堅固な韓米同盟を基盤とし…」、「韓国外交の根幹である韓米同盟を未来志向的に発展させ…」と韓米同盟を重視する内容が含まれている。しかし、実際にTHAAD配備が現実になると、反米親中の「社会運動圏の本性」が再び出てきたのか。「安保不安」イメージを振り払うことができなければ、「共に民主党」は与野党が激突する来年の大統領選で勝利を豪語できないだろう。

野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)議員は10日、「THAAD問題は領土と費用を提供することであるため、国会の批准を受けなければならない」と主張した。正義党の沈相ジョン(シム・サンジョン)代表も同様の主張をした。THAAD配備は米軍の安保資産を国内に展開することであり、憲法第60条上、国会批准同意を受けなければならない条約と見ることはできない。「安保では保守」を自認した「国民の党」が進歩政党と同じ論理を展開することは理解できない。北朝鮮はTHAAD配備発表の翌日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を試験発射し、中国とロシアも強く反発している。大韓民国の外交的立場を狭める野党のやり方は敵前分裂も同然だ。



박제균논설위원 パク・ジェギュン論説委員 phark@donga.com