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[オピニオン]夫婦同伴の海外出張

Posted April. 29, 2016 08:10,   

Updated April. 29, 2016 08:47

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3月、米大統領としては88年ぶりにキューバを公式訪問したオバマ大統領夫妻がエアフォースワンから降りる時、同伴者が目を引いた。2人の娘と夫人の母親、マリアン・ロビンソンさんが傘を差してオバマ大統領夫妻の後ろにいた。大統領の海外出張に夫人の母親が同行する場面はあまり目にしない。夫人の母親はオバマ大統領がキューバからアルゼンチンに行く時も同行した。海外出張に家族が同伴することを寛容に見る米国文化の断面だ。専用機には乗せるが、家族の経費は自己負担するのが慣例だ。

◆現政権の初の首相だった鄭ホン原(チョン・ホンウォン)元首相は、人事聴聞会の時、中央選挙管理委員会常任委員時代にメキシコのカンクン、ペルーのマチュピチュの出張に夫人を同伴したことが問題となった。鄭氏は、「妻が公務に参加しないのに一緒に行ったことは謝罪する」と頭を下げた。2013年1月、李東洽(イ・ドンフプ)憲法裁判所長官候補も聴聞会で、憲法裁判所裁判官の時、9回の海外出張のうち5回も夫人が同伴し、問題となった。李氏は、夫人が秘書官の役割をしたと説明したが、別の疑惑も多く、結局辞退した。

◆洪準杓(ホン・ジュンピョ)慶尚南道(キョンサンナムド)知事は昨年3月、夫人同伴の米国出張が問題になると、「政治を始めて以降、海外出張の時ほとんど私費で妻を同伴させる」と述べた。選出職の妻たちは、特に選挙の時に候補よりも苦労するのに、当選してから海外出張に一人だけで行くのはあんまりだということだ。三星(サムソン)電子は一昨年から、職員が海外出張の時に家族を同伴することを許可した。仕事と家庭のどちらにも忠実であるようにとの配慮だった。アップルとマイクロソフトのような世界的な企業はすでにそうしている。

 ◆安商守(アン・サンス)昌原(チャンウォン)市長が9日日間の欧州出張に夫人を同伴させ、858万ウォンの費用全額を予算として受け取り、非難を受けている。スペインのビルバオ市との出張協議の時に夫人同伴を決め、市の公務国外旅行規定に従ったという。昨年10月の中国出張の夫婦同伴は返す言葉がないが、今回なぜ問題になるのか分からないという反応だ。地域経済が苦しい時に夫人と外遊出張に行ったことが、後ろ指を差されることだと分からないようだ。

異鎮(イ・ジン)論説委員