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対米メッセージだけ朗読した北朝鮮外相

Posted April. 26, 2016 07:26,   

Updated April. 26, 2016 07:35

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北朝鮮の李洙墉(リ・スヨン)外相のニューヨーク訪問(20~24日)は、徹底して米国を意識していたという見方が多い。24日、複数の国連消息筋は「最初は、『歴史上最も強力な北朝鮮制裁局面でも一流国家の面目を見せようと「パリ協定」の署名式(22日)に出席した』と考えられたが、訪問期間の発言と行動を見ると、『米国の地で直接対米メッセージを伝える』という目的が強かった」と強調した。

李外相は、ニューヨークにいる間、空港やホテル、国連本部で会った韓国記者団の質問攻勢には一言も返さなかった。

李外相は21日、「2030持続可能な開発目標(SDGs)高位級会議」で、「米国に対する対話の努力が水泡に帰し、米国の核の脅威に核で対応するだけだ」と主張した。23日、AP通信とのインタビューでは、「米国が定例韓米合同軍事演習をやめれば、核実験を中止する準備ができている」と提案した。

北朝鮮事情に詳しいニューヨークのある消息筋は、「潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験の数時間後に行われたこのインタビューは、AP通信の平壌(ピョンヤン)支局との事前協議後に行われたようだ」と話した。また、「李外相一行の宿泊ホテルも、インタビュー日程などを考慮して、署名式翌日の23日でなく24日にチェックアウトが予約されていた」と付け加えた。李外相のニューヨーク外交は、「北朝鮮の核とミサイル開発はすべて米国のせいなので、米国が先に解決の意志を示せ」というメッセージを伝えることに集中していたということだ。

李外相が、ニューヨーク訪問に簡便な北京-ニューヨーク直航便ではなく、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイを経由する遠回りのエミレーツ航空を利用したことに対しても解釈が交錯する。ソウルのある外交筋は、「UAEは中東交通の要地であるうえ、北朝鮮レストランを運営して外貨を稼ぐ北朝鮮の友好国の一つ」とし、「中東人材送出の拠点という点も考慮したようだ」と強調した。

しかし、別の消息筋は、「北朝鮮制裁に積極的に参加した中国との不快な関係のため、中国の航空機を使う代わりにドバイまで遠回りする不便さを甘受したのではないか」と指摘した。

チョ・スンホ記者



뉴욕=부형권특파원 bookum90@donga.com · 조숭호기자 ニューヨーク=プ・ヒョングォン特派員 shcho@donga.com