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モバイルに涙を流したNCソフトの大逆襲

モバイルに涙を流したNCソフトの大逆襲

Posted February. 12, 2016 07:24,   

Updated February. 12, 2016 07:55

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大作パソコンゲーム「リネージュ」一つでゲーム業界で1、2位を争っていた伝統的強者のNCソフトが、最近手にした成績表はみすぼらしいものだった。11日、NCソフトによると、昨年連結基準の売上高は8383億ウォンと、2014年並みだったが、営業利益は2014年より15%も下がって、2375億ウォンだった。国内大手ゲーム会社3社のうち、ネクソンやネットマーブルが昨年、史上最大業績を記録したのとは違って、NCソフトは2位から1ランク下がった。

業界では、NCソフトが「モバイルゴールデンタイム」を逃したためだという分析が有力となっている。金澤辰(キム・テクジン)代表が率いるNCソフトは、伝統的に「リネージュ」などの大作パソコンゲームに強みを見せてきた会社だ。ネットカフェが盛んだった2000年代半ばまで好況を享受してきたが、2013年、モバイルのほうにゲームの主導権が引き渡された後、「大作ゲーム」のアイデンティティーはむしろ足かせとなった。ネットマーブルが早くから海外で成功を収めたモバイルゲームをベンチマーキングして市場に安着し、ネクソンも強みとなっているマルチプレイヤーロールプレイングゲーム(MMORPG)のモバイル開発を急いだが、NCソフトはその対応に一歩遅れた。

しかし、NCソフトは大逆転を狙って、モバイルやグローバル市場にすべての資源を投入している。今年は近いうちに、「ブレイドアンドソウル」や「リネージュ」など成功したパソコンゲームを、モバイルバージョンで発売する。昨年末から、成功した複数のゲームのキャラクターやその背景、音楽などの知的財産(IP)をモバイルゲームに使い始めた。昨年第4四半期(10〜12月)の売上が前四半期比21%も上昇し、早くからその効果が現れている。

NCソフトの尹宰洙(ユン・ジェス)最高財務責任者(CFO)は11日、「昨年は主力知的財産の成長や国内外売り上げの多角化を通じて、次期新作準備に集中した」とし、「今年は、グローバル市場にモバイル新作発売を本格化する計画だ」と話した。

モバイルへの市場変化は見逃したが、遅れてそれに死活をかけているゲームメーカーは、NCソフトだけではない。ゲームポータル「ピーマン」を経営しているネオウィズゲームズは、代表ゲーム「ピパオンライン2」を成功させて、2010年代前半にはゲーム業界で2、3の強者だった。しかし、ウェブボードゲームの売上が下落し、モバイルへと切り替えるタイミングを見逃したことで、昨年の売上は1901億ウォン、営業利益は158億ウォンにとどまった。売上基準での順位は10位前後。

ネオウィズゲームズは今年第2四半期(4〜6月)から、スポーツやRPG分野で10種余りのモバイルゲームを発売することで、大転換を狙っている。

1999年、国内初のゲームポータルサイト「ハンゲーム」を発足させたNHNエンターテイメントは2000年代半ばまで全盛期を享受した。当時、パソコンウェブボードゲームが大ヒットした。しかし最近は、かえってパソコンゲームのアイデンティティーを払拭させるのに全力をあげている。

NHNエンターテイメントは最近、モバイルパズルゲーム「フレンズポップ」を発売して、興行に成功した。これからもモバイルゲームのパブリッシングに積極的に乗り出す方針だ。ゲームのほか、別のモバイルフラットフォーム事業にも全面的に参入して、モバイル決済サービス「ペイコ」や音源、ウェブトゥーン(オンライン漫画)などのコンテンツ分野まで事業範囲を拡大している。



곽도영 クァク・ドヨン記者 now@donga.com