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仁川空港「爆発物箱」犯人、「就職できず生活苦のために腹が立った」

仁川空港「爆発物箱」犯人、「就職できず生活苦のために腹が立った」

Posted February. 05, 2016 09:09,   

Updated February. 05, 2016 09:17

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「就職もできず、生活苦に苦しんでいるので癪に触ってやりました」

仁川(インチョン)国際空港「爆発物箱」事件の容疑者であるA氏(36)は3日、仁川空港警察隊に逮捕された後、犯行理由についてこのように明らかにした。彼は国内のとある音楽大学でビオラを専攻し、大学院まで卒業した「エリート」だった。しかし、卒業後の人生は順調ではなかった。何度も就職に失敗し、結婚後、昨年は子供までできたので生活苦に苦しんだ。なんら理由もなく、腹が立つことが増えた。社会への不満は日々膨らむばかりだった。

Aは腹いせのできるところを探した。最近、密入国事件が問題となった仁川国際空港が思い浮かんだ。再び空港を騒然とさせたくなった。小さな和菓子の箱に、ギターの弦3本や電線4本、乾電池4本を入れた。ブロッコリーやキャベツ、バナナの皮も入れた。特別な理由などなかった。表面には爆発物かのように見せかけようと、ブタンガスボンベやライター用ガスボンベ、500ミリリットル入りのミネラルウオーターのボトルを取り付けた。

箱の中には、アラブ語で「あなたへの最後の警告であり、神が処罰する」と書かれたメモ用紙も入れた。A氏がソウル九老区(クログ)の自宅で、グーグル翻訳機を使ってプリンターで印刷したものだった。彼は先月29日、仁川国際空港入国ゲート・Cゲートの男子トイレの便器の隣に箱を置いて逃げた。

警察は防犯カメラ(CCTV)の画面を分析し、空港鉄道の料金決済内容を確認して、A容疑者を有力容疑者と特定し、3日、彼を自宅で検挙した。A容疑者は警察で、「イスラム国(IS)などのテロ団体に加入したり連絡をやり取りしたことはなく、実際に爆発物を爆発させるつもりもなかった」と供述した。しかし警察は押収したコンピューターから、A容疑者がテロ団体や爆発物製造などについて検索したのかなどを分析し、中東諸国の出入国記録を照会するなど、テロ容疑について取り調べている。

警察は、爆発性物破裂予備陰謀及び特殊脅迫などの容疑で同日、A容疑者に対して拘束令状を申請した。チョン・ソンチェ仁川空港警察隊長は、「ひとまず、A氏は一人での犯行だと供述した」といい、「かつて、精神科治療を受けた履歴があるかどうかなどについても取り調べている」と語った。



인천=황금천기자 kchwang@donga.com · 조동주기자 djc@donga.com