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[社説]「ノーベル賞への焦り」を捨ててこそ、ノーベル賞を受賞できる

[社説]「ノーベル賞への焦り」を捨ててこそ、ノーベル賞を受賞できる

Posted October. 23, 2015 07:14,   

Updated January. 01, 1970 09:00

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朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が22日、第27回国家科学技術諮問会議の席で、「韓国の基礎科学の水準は、ノーベル科学賞水準に依然として届いていない」とし、「いつどこで成功するか分からない基礎研究と素材技術分野の特性を考慮し、政府は地道に一分野の研究に邁進できるよう安定した研究環境を作らなければならない」と述べた。

日本が2人のノーベル科学賞受賞者を出し、中国が初のノーベル生理学医学賞受賞者を出したのを韓国は羨望の目で見た。韓国は、伝統的な科学強国である日本と新興科学強国の中国の間で遅れを取っていることを実感した。予算だけを見ると、韓国の基礎研究支援は決して少ないわけではない。国内総生産(GDP)に対する研究開発費の投資は4.15%で世界第1位だ。政府が投資し、世界的な研究成果や独自の技術を出せないのは、政府が研究事業を主導して支援金を分配するトップダウン方式に原因がある。

李明博(イ・ミョンバク)政府は、基礎科学研究院(IBS)を中心に研究実績が優れた50人の科学者に10年間にわたって年間100億ウォンを支援する「ノーベル賞プロジェクト」を推進したが、草の根の研究を枯死させるという批判を受けた。研究者が、研究費を取る目的で政府事業だけに集まり、研究の生命である自律性と独創性を失うためだ。最近来韓した野依良治・研究戦略開発センター長が「韓国でノーベル賞受賞者が出るなら、ソウル大学やカイスト、浦項(ポハン)工科大学ではないだろう」と言ったのも同じ脈絡だ。同じような研究で激しい競争をする一流大学よりも独創的な研究をする所からノーベル賞が出るという野依氏の発言は示唆するところが大きい。

もはや基礎研究分野でも「ファースト・フォロワー」ではなく「ファースト・ムーバー」としてのパラダイム転換が必要だ。この10年間のノーベル賞受賞者73人のうち半数以上の48人が20〜30代に行った研究で受賞した。政権任期を意識せず、基礎研究に長い息で支援しなければならない。

2001年にノーベル生理学医学賞を受賞したケンブリッジ大学のティム・ハント名誉教授は、「ノーベル賞とは、存在すら知らなかった分野で発見されるものだ」と話した。1911年の創立以来32人のノーベル賞受賞者を輩出し、「ノーベル賞士官学校」と呼ばれるドイツのマックス・プランク研究所のモットーは「支援はするが干渉しない」。政府がノーベル賞への焦りを捨ててこそノーベル賞に近付くことができる。