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AIIB初代総裁指名の金立群氏、「米国も気が変ればいつでも電話を」と参加を呼びかける

AIIB初代総裁指名の金立群氏、「米国も気が変ればいつでも電話を」と参加を呼びかける

Posted October. 23, 2015 07:14,   

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「アジアインフラ投資銀行(AIIB)の扉は、米国にも開け放たれている。考えが変われば、いつでも電話してほしい」

21日、米ワシントンの看板シンクタンクと言われているブルッキングス研究所の大会議室で、白髪の中国人が大声でこう語ると、120人余りの聴衆の間から、様々な反応が起きた。大半の米国人らは苦笑いを浮かべたが、中国人らは、「わあ」と歓声を上げた。その主人公は、中国経済崛起の象徴と言われているAIIBの初代総裁に指名された金立群氏(66・写真)。中国人としては初のアジア開発銀行(ADB)副総裁を歴任するなど、国際金融舞台で活躍してきた金指名者は、外交官をしのぐ完璧な英語で、座中を圧倒しながら、米国主導の金融秩序に、ストレートなことばを投げかけた。

金氏は1時間にわたった同日の特別講演で、中国崛起への自信や米国の大衆政策への不満を、そのまま表した。その上で、「中国はAIIBを運営しながら、グローバルスタンダードに合わせることになると、私は100%保障する」と述べ、「米国は何が怖くて、AIIBの発足をこれほどまで心配しているのかわからない。AIIBは、米国が主導した世界銀行の末の兄弟ともいえるではないか」と語った。オバマ米大統領が最近、次々と、「中国に(AIIBなどによって)世界経済秩序を書かせるわけにはいかない」と語ったのを狙ったのだ。金氏は、何度も中国の習近平国家主席の名を取り上げながら、同日の発言が習主席のメッセージであることを示唆した。

金氏は、韓国はじめ英国など57ヵ国がAIIBに加盟したことに触れ、「中国には依然7000万人が貧困の中にいる。AIIBを通して、アジア地域のインフラ投資を強化し、グローバル均衡発展を遂げることができる」と力説した。

金氏の言葉には、米国とグローバル覇権をめぐって、一戦を交えたいという中国の覚悟がそのまま滲んでいる。金氏は、「米国がAIIBに加盟すれば、中国も米国が主導する環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への加盟を進める」と述べた後、「アジアの人口や爆発的な市場拡大を決して無視してはならない」と語った。とある米国人出席者は、「今日、金指名者の発言を聞くと、先月、ワシントンで行われた米中首脳会談でどれほど鋭い会話が交わされたのか見当がつく」と言い、「中国主導のAIIBは、米中グローバル対戦の前哨戦と受け止めることができる」と話した。