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[社説]金融改革に手をつけたばかりの崔鍫煥副首相が総選挙出馬を口にすれば

[社説]金融改革に手をつけたばかりの崔鍫煥副首相が総選挙出馬を口にすれば

Posted October. 16, 2015 07:16,   

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韓国銀行は昨日、金融通貨委員会を開き、今年の予測値は2.7%に、来年は3.2%にそれぞれ0.1%ポイントずつ引き下げた。政府はこれまで、韓国の成長率は世界平均より高いと自慢してきたが、それさえ覆された。

国際通貨基金は最近、今年の政界経済率を3.1%、韓国は2.7%と予測した。内需は、「コリアブラックフライデー」などの消費活性化でやや回復したものの、輸出は依然低迷しているのに、崔鍫煥(チェ・ギョンファン)経済副首相は昨日、国会で総選挙への立候補意思を尋ねる質問に、「はい、そうですね…状況を見極めてから…」とあっさりと認めた。「わが国の経済はどうするつもりで、出馬するか」という問いただしに、「経済は私でなくても、うまくこなせる方々が多いのでは」と冗談めかして語った。

正直な答弁と言えるかもしれない。しかし、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が7月に、「個人的日程は差し置いて、国家経済や改革のため全力を傾けてほしい」と呼びかけてから、3か月しか経っていない。大統領の海外歴訪期間中、経済の責任を取るべき副首相の気持ちが別のところを向いているのに、経済主体らに経済改革にまい進すべきだを叫んだって、果たして筋が通るだろうか疑問だ。

政府が推し進めている4大改革は、まだ始まってすらいない。労働改革は、労使政大妥協後、労働界と野党の反対のため、足踏み状態となっている。教育改革は、まったく予期できなかった国定教科書を巡る議論で台無しになっている。公共改革は放漫経営を撲滅すると口にしたものの、公共機関の役員や従業員の年収やインセンティブの引き上げで終わった。

金融改革は、技術金融をやるべきだとか、フィンテックを進めるるべきだとか、労使関係を見直すべきだとか、とうてい焦点がわからない。ペルー出張期間中の11日は、崔副首相は、「金融改革がなかなか進んでいない」と語り、「午後4時に営業を締め切る銀行は、地球上にはたしてどこにあるか」と口にし、銀行圏が大騒ぎとなった。米国や日本などの先進諸国でも、その大半が、銀行営業は午後3〜5時に終えるので、事実関係も間違っている上、金融改革の焦点さえぼかしている。営業時間は、金融改革の柱ではないという反論にも拘わらず、崔副首相の発言後、国民(クンミン)銀行やハナ銀行は店舗の営業時間の引き延ばしを決めるなど、その影響が広がっている。

崔副首相は昨日、「チョイノミクス」を自ら評価しながら、「満足するほどではないが、(チョイノミクスの)成果が現れている。経済成長率も少しずつ良くなっており、世界全体が厳しい場面に直面しているなか、我々は善戦している」と語った。氏は、華やかな政治圏への復帰を夢見ているだろうが、少なからぬ国民が昨年7月に、派手にスタートを切った「崔鍫煥ノミクス」に虚脱感を感じている。