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興行映画の新しい公式はクラシック音楽?

興行映画の新しい公式はクラシック音楽?

Posted August. 18, 2015 07:22,   

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最近の映画で大ヒット中の「ベテラン」と「暗殺」、「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」では、クラシック音楽がモチーフやムード設定に使われている。

映画「ベテラン」で、トラック運転手のペ・ギサ(鄭雄仁)が、財閥3世のチョ・テオ(ユ・アイン)の事務所でチョン・ソジャン(チョン・マンシク)に一方的に殴られるシーンは、その後のすべての事件の発端になる。この時に流れる叙情的且つ悲しいクラシック音楽は、イタリアのヴィンチェンツォ・ベッリーニのオペラ「ノルマ」で最も有名なアリア「清らかな女神よ」(Casta Diva=カスタ・ディーヴァ)。巫女の長である主人公ノルマの複雑な心境を表すこの曲は、ペ・ギサと彼の息子が暴力の中で感じる感情を表す装置として使われた。パン・ジュンソク音楽監督は、「事務所に高価な最高級のオーディオを持つチョ・テオの趣向と合う点も考慮した」と話す。

映画「暗殺」で、アン・オクユン(チョン・ジヒョン)とハワイピストル(ハ・ジョンウ)が初めて会う上海のミラボーホテル。ここではショパンのピアノ協奏曲第1番第2楽章が穏やかに流れる。「ロマンス」と呼ばれる第2楽章は、2人があっけなく別れるものの、この後切ない恋に陥ることを暗示する。チェ・ドンフン監督は、「厳しい満州で暮らし、華やかな上海に初めて来たアン・オクユンに休息のような感じを与えたかった」と話した。「暗殺」では、ドヴォルザークの「ユーモレスク」やシューマンの「トロイメライ」などの軽快な音楽がしばしば使われ、重くなりがちな時代劇の雰囲気を和らげる役割を果たす。

「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」では、序盤の舞台にオーストリアのウィーン国立歌劇場を利用した。プッチーニのオペラ「トゥーランドット」を背景にオーストリア首相暗殺を描くが、最も良く知られたアリア「誰も寝てはならぬ」(Nessun Dorma)のハイライトで銃を撃つ設定は、劇的な緊張感を倍加させる。「誰も寝てはならぬ」は、男女の主人公が難題をめぐって葛藤する状況から出た歌。なぞを解くようなこの映画では、その後も2回流れる。



suhchoi@donga.com